認知症でレンジの使い方が怪しくなり食事の温め方を工夫した話

認知症の母の電子レンジの使い方が、いよいよ怪しくなってきました。

以前レンジの使い方が怪しかったときは、炊飯器の炊飯釜をそのまま電子レンジで温めてしまう問題が発生。張り紙で注意喚起をしましたが、それでも温めることがありました。

何度も注意した結果なのか、釜をレンジで温める問題は減っていったのですが、この頃はまだ、電子レンジの使い方は理解できていました。

認知症 貼り紙
しかし今は、電子レンジの操作が全くできない日もあります。

認知症介護の食事事情

母は認知症が進行しても、名のない不思議な料理を作って食べています。

魚を焼く、卵を焼く、ホウレンソウを茹でるくらいはできます。でも、塩とさとう、しょうゆ、油以外の調味料は使えませんし、料理の手数はほとんどないので、よく分からない炒め物が出来ます。

そんな食事が増えている状況は把握しているので、水曜日の訪問リハビリの時間を延長し、リハビリの最後に料理を作る時間があり、その日の夜から、次の日の昼や夜くらいまではそのご飯を食べてます。

妹がやってきて、数日分料理を作ることもあります。それでも十分ではないのですが、本人はまだまだ料理ができると思っていますし、自立も大切なので名のない料理を作る日々です。

「わたしはね、冷蔵庫で残ったものでササっと作るの」と訪問看護師さんとかに言って、いかにも料理ができるふうを装う母の姿からも、全盛期のイメージのままなんだなと思ってしまいます。

母以外の人が作った料理はラップして保存しますが、そのまま残っていることが増えた理由のひとつがレンジの使い方だと思います。分からないときは、温めずに冷蔵庫から直で出して、そのまま食べているように思います。

最近工夫していること

わたしが料理を作って帰京し、母がデイサービスから帰ってきたらそれを食べる日があります。

レンジが使えない場合を考え、最近は保存容器やラップを使わずに鍋にそのまま入れておき、ご飯はデイから帰ってきた直前に炊き上がるようにしています。母はガスは使えるので、鍋の料理を温めて食べています。

台所にメモを置いて自分で温めてもらう

わたしが帰京するタイミングだけなので、コロナ禍では数か月に1回のことなのですが、完全にレンジが使えなくなった場合は、妹にも作業療法士さんにも鍋にそのまま残してもらって、運用していくしかないかなと考えているところです。

いずれヘルパーさんに料理を作ってもらう日が近づきつつありますし、宅配弁当も選択肢のひとつとして検討しなければなりません。食器洗いもめちゃくちゃですが、洗う能力、てきとうでも片づける能力は残っているので、多少のことは目をつむりつつ、自立と食事のバランスを見極めていきます。

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今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか