認知症介護中の冷蔵庫あさり問題とドアロック

母の過食が本格化したのは今年に入ってからで、対応策としては冷蔵庫にとにかく余計なものは置かない、容量を少量化することで対処してきました。

特に飲料の過食が多く、翌朝の失禁、そして大量の洗濯と介護負荷がかかるので、ジュースは200mlのパックにしました。

しかし過食とは別に、頭の中では料理ができるイメージでいる母が、台所に立って何をするかというと冷蔵庫の整理を始めます。ピーピー警告音が鳴っていても、整理整頓を続けるわけですが、おそらく冷蔵庫の整理で料理の達成感が得られるのだとわたしは解釈してます。

整理整頓は冷蔵庫の中のものが少なければ時間が短くなるので、そういう意味でも冷蔵庫の中にはできるだけ食材を置かないようにしているわけです。ただ買い物直後は無理なので、完璧に対策はできず、どうしようかなと数か月、いろいろ調べておりました。

冷蔵庫あさりとドアロック問題

認知症の人の過食や冷蔵庫を漁る場合の対処法として、冷蔵庫のドアをロックする方法があります。でもやらなかったのは、これはあくまでわたしの勝手なイメージなんですけどロック=身体拘束的な感覚があって、もし冷蔵庫をロックしたら罪悪感がハンパないかなと。

一方で先日夕食でカレーを食べたあとに、冷蔵庫を漁る母の姿をカメラの映像で見ていて、最悪止めようと様子を伺っていたのですが、何かを口にしてしまいました。冷蔵庫には何も入ってないはずなのに、何食べたと思って冷蔵庫を確認したらマヨネーズでした。

まさかマヨネーズを直で飲むなんてと、若干ショックでした。初回だったので思わず注意すると、母は食べたいからいいでしょうと。結局食材を減らし過ぎるのも問題なので、害がないであろう小さいサイズのお茶だけは常備しておくことにしました。

実はマヨネーズの数時間前、冷蔵庫のニオイに変化がありました。なんか嗅いだことのあるニオイだけどよく分からない……、原因を探っていると、冷蔵庫の中からトイレの芳香剤が出てきました。小さいタイプなんですけど、なぜ冷蔵庫の中に入れたのかは不明です。

ベビーガードで冷蔵庫をロックする

結局記事を書いている時点で、冷蔵庫のロックは探してはいるけどまだ購入はしていません。子どものいたずら防止用の商品がたくさんあり、おそらく下記の商品を買うと思います。

わたしの遠距離介護中だけ使える、外せる、はがせるタイプが理想です。1人のときは自由にやってもらって、帰省中だけ制限かける感じでいこうかなと。

冷蔵庫の中に箱を設置して、その箱に鍵をかけてマヨネーズとかを収納しようとも。冷蔵庫あさりと整理の頻度は多いものの、マヨネーズは1回だけなので様子を見つつ、血圧が上がって健康面に悪影響が出るようなら、冷蔵庫のロックは本気で検討します。

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今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか