認知症の進行で歯磨きや化粧まで厳しくなってきたかもしれない

朝、台所の前で立ち尽くす母。

影から様子を見ていたところ、目の前には洗顔後に塗るいつものローションとファンデーションがあった。

歯を磨きたいんだけどね~

歯を磨くには、歯ブラシと歯磨き粉がいる。でも目の前には、化粧道具しかない。歯ブラシと歯磨き粉を探さないの?

2か月ぶりに帰省してすぐにやったことは、化粧道具や歯磨き粉がいろんな場所にあったので、それを元に戻すことだった。

戻したあと、何日かは母自身の力で歯を磨いたり、化粧をしたりしていた。だけど母の言葉から、歯磨きや化粧まで忘れ始めているようだ。

立ち尽くす姿を見てからというもの、わたしが歯ブラシと歯磨き粉を台所にセットし、化粧道具はまた別のところにセットするようにした。ここまでお膳立てしないと、今後は自立した歯磨きや化粧は厳しいかもしれない。毎日ではないけど、分からない日が必ずある。

この前なんて目を離した隙に、食器用洗剤で入れ歯を洗ってて、さすがに慌てた。念入りにすすいでポリデントをしたが、食器用洗剤の保管場所を考えないと、誤って口に入れてしまう恐れも出てきた。

2人のときはまだいいとして、1人のときはデイサービスで口腔ケアをお願いしている。でもこれだけだと不安なので、次の対策を練らないといけないかもしれない。

もうちょっとひとりで行ける気もするので、しばらくはわたしのセットアップで習慣にしてもらうつもり。だけど帰京したら忘れてしまうと思う。

認知症を発症して10年が経ち、自分でできることは自分でやってもらってきた。だけど、これだけの時間が経過すればできないことは増えるし、しかもここからは加速していくと思う。その覚悟もしているが、食器用洗剤での入れ歯洗浄はさすがにびっくりした。

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今日もしれっと、しれっと。


 


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2件のコメント

くどひろ 様

お久しぶりです。 少しずつ認知が進行しているのだなと、感じました。工藤さんのお母様はアルツハイマー型でないので緩やかな進行だと思ってましたが、時間は許してくれないのですね。

記事を見て思い出した事例がありました。ご近所のおばあちゃんが、ある日台所の漂白剤(多分ハイター液体)を自室で飲み救急車で運ばれ入院。一命はとりとめました。
当時おばあちゃんは家族と一緒に暮らしてましたが頻繁に銀行でお金を引き出しあちこちにしまっていたり、仲良かったお嫁さんを敵対視し始めたりという状態で、その後老人ホームへ入所させたと息子さんがおっしゃってました。

認知症も人それぞれ。私自身も『自宅がいい』という母の要望もあり自宅へ通い介護して、何かが起こり入院したらその時から施設へ入れると心に決めて。 うちの場合は足首の骨折でしたけれど。

奈都さま

ご無沙汰しております!

最初1年くらいはピック病と診断された時期もありましたが、そのあとはずっとアルツハイマー型ですね。異食に関してはまだないのですが、そのステージにもしなったらより厳密に置くものを選別しないといけないと思ってます。

どこまで在宅で行けるか分かりませんが、母が持っている運次第かなと。遠距離介護を選択している時点で、そうなっちゃいますよね。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。岩手にいる認知症&難病(CMT病)の母(79歳・要介護3)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて10年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。Voicyパーソナリティ『ちょっと気になる?介護のラジオ』。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。
【著書】親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)ムリなくできる親の介護(日本実業出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか