遠隔操作で認知症の親の実家のスイッチやボタンをポチッ!『SwitchBot』を使った感想

SwitchBot

盛岡の実家に最近導入した、『SwitchBot』(スイッチボット)を遠距離介護で使い始めました。

SwitchBot(スイッチボット)とは?

離れた場所から、家中にある壁のスイッチやボタンをON/OFFしてくれるグッズです。人間の指のようなアームが出てきて、ボタンをプッシュ。スマホによる遠隔操作で、アームがポチっとスイッチを押してくれます。

SwitchBot本体には強力両面テープが貼ってあるので、アームでボタンを押した反動で、本体がどっかに飛んでいくといった心配もありません。

公式サイトの2分弱の動画をご覧になると、一発でイメージできます。本当は実際に家で使っている動画を取りたかったのですが、訳あって断念しました。

Switch botの外観
Switch botの中身はシンプル

導入に至った経緯とうちの使い方

3年前くらいからでしょうか? 認知症の母が灯油ファンヒーターの電源を入れた直後の「ボッ」という音を嫌がり、ファンヒーターを使わなくなりました。盛岡の実家の台所はとにかく寒い!

居間はエアコンがついているからいいのですが、母はコーヒーを飲んだり、簡単な料理をしたり、顔を洗ったり、台所をそこそこ使います。

足が不自由でスリッパが履けないのに、室温0℃にも迫ろうかという、台所のフローリングの床を靴下のままで歩きます。足が冷たい、足が冷たいといって、コタツで足を温めています。ずっと見ていて、かわいそうになってきました。

台所にエアコンをつけようと夏にチャレンジしたら、配電盤から変える必要があることが分かり、しばらくはこの『Switchbot』で乗り切ろうと決めました。エアコン買って工事すれば20万以上、こちらは1万円で済みます。

東京のスマートフォンを操作して、盛岡の台所にある灯油ファンヒーターの運転ボタンを『Switchbot』のアームが押してくれるという仕組みです。

ファンヒーターのマネは厳禁。応用はOK

電気用品安全法的にNGの使い方です。応用はできるので、自分の家ならどこに設置するか考えましょう。

うちは灯油ファンヒーターの運転ボタンを押すためだけに、switchbotを買いました。灯油ファンヒーターのちょうど上に、スマカメ(見守りカメラ)があります。

万が一、ファンヒーターの前に何か物があれば、火が引火する可能性があります。なので、スマカメでヒーターの前をチェックしてから、Switchbotを起動します。

ファンヒーターの運転ボタンの真下にSwitchBotを両面テープで貼る
割れ目部分からアームが出て、運転ボタンをポチッ

ちなみにタイマー機能もあるので、決まった時間に自動で「ポチッ」ができます。17時頃になったら玄関の電気スイッチを押すとか、朝6時にコーヒーメーカーのスイッチを入れるとか、そういうことができます。

灯油ファンヒーター自体に予約機能はあるのですが、朝5時に1回着いたらそれで終わりです。何時間後かに母は電源を消すので、それ以降はファンヒーターは使ってもらえません。

本当はSwitchBotのタイマー機能を使って、デイサービスから帰ってくる前に台所を温めておくこともできるのですが火事が怖いので、見守りカメラで毎回目視しながら慎重にONしてます。

ハイテクなのに、機能はアームでボタンを押すというこのアナログ感とのミスマッチがたまらなく好きです。ちなみにSwitchBot単体で買うと、スマホとbluetooth接続で操作は可能です。

わたしのように遠隔操作する場合は、『Switchbot Hub Plus』も購入しなければなりません。自宅のwi-fiとこちらをつないで、SwitchBotをアプリでデバイス登録します。10分かからず、設定できました。

こちらスマートリモコンなので、うちは2台目になってしまいました。さらに温湿度計も買えば、部屋の温湿度がスマホで分かります。居間の温湿度管理はスマートリモコンで管理できているので、台所用に買うつもりです。

そしたら、東京から盛岡の台所の温度を見て、暑くなったら灯油ファンヒーターを消せばいいですし。

価格は下記のとおりです。

家の中で、switchbotでポチっとできそうな場所、他にないかな?

着々とスマートホーム化が進み、遠距離介護もだいぶ楽になりましたし、母にとってもいい環境だと思います。変なタイミングで、家電が動き出すことを除いて・・・。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

2件のコメント

はじめまして、友人の親の介護から自分の母の介護の時代を経て、今は介護はないですが、自分のためかな?。くどひろさんの暖かさがありながら、さらっとしているところに引き込まれて引き続き読ませて頂いてます。いつもありがとうございます。今回ポチっとの情報もありがとうございます。早速注文いたしました。

田代さま

ブログ読んで頂き、ありがとうございます!
ポチっと使い道はいろいろあるので、ぜひぜひ試してみてください。面白いですよ!

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか