盛岡で迎えた台風19号を実家でどう備えたか?

雨戸

わたしは8日(火)から、いつもどおり盛岡に帰省しておりました。

今回の帰省の目的は、母を歯医者に連れていくこと、そして富士山へ日帰りで行くことでした。富士山は台風19号の接近のため、早々にチケットをキャンセル。東北にも台風がやってくるということで、実家も備えることにしました。

盛岡で迎えた台風19号

1か月前、都内で台風15号を経験しました。過去に経験したことのない風の強さに、家の中でも恐怖を覚えました。あの時の備えを、実家でも実行しました。

予報では台風来るって言ってるけど、それるんでしょ?
くどひろ
いやいや、それないって。

岩手は初の大雨特別警報だったようですが、確かに岩手まで台風が来たとしても勢力は弱まってますし、太平洋に抜けていくことが多いです。

あれだけアナウンサーの方が声を張っても、認知症の母には全く響きません。盛岡は大丈夫とか、根拠なき自信だけはあります。

「 どんだけポジティブなんだ・・・ 」と思いながら、わたしは家の雨戸を30年ぶりに全部閉めました。(記事タイトル下の写真)また車庫のシャッターを閉め、風で飛んでいきそうな物干し竿や庭にあった鉢植えなど、すべて避難しました。

お風呂に水をため、断水にも備えました。避難所は確認済みでしたが、改めて防災マップを見ると、洪水と地震で避難所が違っていました。

妹からLineがあり、わたしがたまたま盛岡に居てよかったと。今後、ヤバい台風が来たときは、都内の奥さんの体調を確認し、生活物資を万全にして、盛岡に行くようにしたほうがいいと思いました。

一方で、都内も心配です。NHK防災アプリ(←下手な区の防災アプリより、使えます)で河川の水位状況を見たり、twitterを何度も見ました。災害時にはtwitterは本当に役立ちます。奥さんは無事でしたが、首都圏があんな状態になるとは・・・。

盛岡は22時くらいから風・雨ともに強まり、築50年以上経つ家の雨戸はガタガタと揺れます。さすがにうるさくて、夜中3時に目が覚めたのですが、スマカメで1階の母を見ると、やはり音で起きたようです。

スマカメが映るということは、停電もしてない。家の前の砂利道に水たまりができていたので、それが家の方に入ってこないかを、トイレに行くついでにチェックして、こちらも問題なし。

太陽が昇ったあと、庭にはどこからか飛んできた葉っぱが散乱していましたが、大きな問題もなく、朝から雨戸を開け、避難していたものをすべて元に戻しました。母は、朝のニュースで初見のように驚いてました。当然、夜の暴風も覚えていません。

台風に慣れていない地域の感覚

雪に慣れていない地域の方が、ノーマルタイヤで車を運転して、道でスリップする映像を見て、雪国の方が信じられないと思うのと同じで、雪国の方は、台風に慣れた地域の方に比べて、「どうせ勢力は弱まる」「それほど影響はない」という感覚があるように思います。

ご近所さんは、屋根のない路上にしれっと車を止めてるし、雨戸を閉めているおうちも見当たりません。物干し竿もそのままで、意識が違うなと思いました。西日本豪雨を松山で、台風15号の強風を東京で経験したので、わたしの防災意識は本当に高くなりました。

認知症になってから、なぜか盛岡は災害に強いみたいな感覚になってしまった母。災害は今後どの地域にも起こり得るので、母にも緊張感をもって欲しいと思いました。

でも認知症が進行しているので、正直厳しいですね・・・。母の多幸感がハンパないことが、改めて分かりました。 一日も早い復旧と、被災された方々が日常生活に戻れるよう、お祈り致しております。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか