怒涛の遠距離介護は終了、でも介護的に想定していなかった話

今回の遠距離介護は2週間半の滞在でしたが、意外とイベントが盛りだくさんでした。

  1. 身体障害者手帳の新規申請
  2. 災害時要援護者名簿の登録
  3. 要介護認定の区分(要介護4へ)変更に伴う、6月以降の介護保険サービスの変更
  4. 隣の家の解体工事に合わせた道路使用の調整
  5. 5か月続いた白内障の通院の最終回の付き添い
  6. ヘルパーさん全員と会って、母の介護について話す

記事タイトル下の写真は、昼にそばを食べたときに使った漆器がなぜか洗面器の中に置かれてたものです。不思議な出来事はよくありますが、洗面器の中は初ですね。母は「ちょっと置いたのよ」って言ってました。

家の解体で外部環境が激変し母がソワソワ

思っていた以上に影響の大きかった出来事が、隣の家の解体です。

2週間、朝8時から15時過ぎまでフォークリフトがグォングォン動いてました。家を壊す木のバキバキって音に加え、重機の移動による地響きもあって、わたしも気になるほどでした。

ということは、認知症の母はもっと気になるわけです。解体を説明してもすぐに忘れてしまいますし、何の音なのか近くで何があるのかとわたしに質問しまくりで、ホワイトボードに「隣の家工事中」と書かなければいけないレベルでした。

そりゃ、50年近く見続けてきた家が急になくなったわけです。気になって気になって、何度もドアを開けて見ては忘れ、また見ては忘れての繰り返し。工事中に窓を開けると砂埃が入ってくるのでさすがに止めましたが、新たな転倒リスクが見つかりました。

さらに玄関の上がり框の昇り降りを頻繁にやりますが、こちらは手すりがあるので問題ありません。ある意味リハビリにはなるのですが、対策について検討中です。

隣の家が壁となって暗かった台所に急に大量の光が差し込めば、どんなに認知症が重度まで進行していてもいつもと違う、何かおかしいと感じ取れるわけです。

認知症介護と解体工事、こんなに相性が悪いとは体験するまで分からなかったです。遠距離介護の予定が決まったあとに解体工事の日程が決まったのですが、わたしの帰省と偶然ばっちり重なってくれたことだけが唯一の救いとなりました。

帰京したら講演会が待っている

帰京したら、クローズドの講演会が2本あります。1本は東京、もう1本は飛行機に乗って行くところです。コロナが始まる直前の2020年に福岡まで飛行機を使ったので、それ以来になります。

さらに新規のお仕事がちょこっと増えて一方で母が要介護4になり、仕事と介護のバランスをどう取るかが課題になってきました。基本的には今までどおり隙間時間で仕事をするスタンスは変わりません。

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今日もしれっと、しれっと。


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2件のコメント

くどひろさま

いつもありがとうございます。

実家で介護や対策をしてきても、新たな問題が発生したり、やってきたことが機能しなかったりしています。ストレスや疲れで、実家から帰ると体調を崩すようになりました。このままでは、夫や子供に何もできなくなってしまいます。まだ父は在宅でできる範囲だと思いますが、そろそろ施設を考えます。

くどひろさんの新聞記事を読んで、遠距離介護でも良いんだとわかって、とても救われました。本当にありがとうございました。これからも応援しています。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか