体調不良で遠距離介護を中止。その判断基準と対処法

2012年11月から遠距離介護を継続し、13年4ヶ月が経過しました。これまで自分の体調不良を理由に介護を中止したことは一度もありません。コロナ禍で県をまたぐ移動が制限された時期を除けば、しっかり介護を続けてきました。

しかし今回、介護者である私自身の体調不良が長引き、初めて遠距離介護の中止を決断することになったのです。

止まらない咳と微熱|扁桃炎・気管支炎の診断

微熱が4日間ほど続き、なかなか治らないと思って近くの内科を受診。扁桃炎か気管支炎と診断され、薬が処方されました。これで快方に向かうと思いきや、その日の22時~27時くらいまでずっと咳が出て眠れず、睡眠が2時間に。

つらいけど、薬がまだ効いていないのだろうと思って1日待ったら、翌日も深夜に咳が止まりません。2日の睡眠時間はトータルで4時間くらい。耐えきれずに、病院を再受診しました。

発症から6日も経過しており、「これで治るだろう」と岩手の実家へ帰る準備を進めていました。

高齢の親に会っても大丈夫か?

しかし医療・介護職の皆さんや高齢の母との接触も考慮し、医師にこう相談しました。

わたし:「こんな状態で、高齢の母に会っても大丈夫でしょうか?」

医師:「仮にコロナやインフルであっても、5日過ぎているから大丈夫です。気になるようならマスクをしっかり着用してください」

追加で漢方薬と気管支拡張テープを処方され、終了。この頃には熱は下がっていてラクになったのですが、受診後の日中に突然の咳ラッシュに見舞われました。処方されたテープを貼ると少し楽になりましたが、完治には程遠い状態でした。

最悪のシナリオに備え、ケアマネさんに連絡

再受診をしたので、翌日には回復すると思っていましたが、帰省できない可能性はまだあったので、念のためケアマネさんに連絡。私の帰省でキャンセルしていた、ヘルパーさんとデイサービスが利用可能か確認してもらいました。

幸いどちらも対応可能で、さらに妹のサポートも得られることになり、私が行かなくても母の介護が滞らない体制が整いました。

再受診した夜は3日ぶりに眠れましたが、相変わらず枕を低くすると咳き込む状態。朝になっても咳は残り、微熱による体力低下も深刻でした。

重度の認知症の母の介護は、万全な体調でなければ厳しいと判断。病名も原因もわからないし、遠距離介護中に自分の薬がなくなるリスクも考えて、帰省当日の朝に新幹線のチケットをネットでキャンセル。13年で初めて、遠距離介護中止が決まったのです。

軽度の認知症だったら行ったかも?

コロナ禍以前、母が軽度の認知症だった頃は、微熱でも実家に帰って介護をしていました。しかし現在は重度の認知症のため、必要な介護のレベルが全く異なります。加えて私自身も13年分年を重ね、以前ほどの体力はありません。

こうした緊急事態は何となく想定していたので、大きな混乱はありません。ただ、わたしの病状がわからないと根本的な解決にならないので、まずは原因究明を急いで次の遠距離介護に備えたいと思います。

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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(82歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて14年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

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