介護ブログ『40歳からの遠距離介護』のデータから見えた読者層の大きな変化

介護ブログ「40歳からの遠距離介護」の読者の皆さんの動きを、ウォッチしています。

といっても、1日のアクセス数、どこかのサイトで紹介されたかといった簡単なものがメインですが、1年に1回くらいは読者の性別、年齢層の割合などを見ています。

介護者の方が多いのか、専門職の方なのかなど、そういった属性までは見えません。ただ、データから推測できること、見えてきたことはいくつかあるので、2015年のデータと、2020年のデータを比較していきます。

介護ブログ読者の男女比

下記グラフは、2015年当時の性別分析です。比率は女性7割、男性3割でした。やはり女性介護者が多いのだなと当時は思いました。

2015年の男女比

それが2020年はどうなったかというと、女性6割、男性4割です。

2020年の男女比

男性読者が増えたのは驚きですが、実は日本の男性介護者は年々増えていて、4割に近づいています。なので日本全体の介護者の比率に近づいてきました。

図の右上に小さくあるとおり、実は一部のデータしか見えていないので数値は変わるかもしれません。

このデータの変化から、2つ感じたことがあります。1つはわたしの認知症介護歴が長くにつれ、介護の葛藤や感情について書く回数が減り、女性読者が減った可能性もあるのかなと。もう1つはそれを上回る男性読者の伸びがあって、その方々が読んでくださっているのかもしれません。

介護ブログ読者の年齢層

次は年齢層です。2015年当時はこんなグラフでした。

2015年の読者年齢層

自分と同じ世代で、介護世代でもある40代、50代が多く読んでくださっていました。世代の見方に関しては、世代が上がるほどデジタルとの接点が減り、紙媒体に移行するので、実際よりも若く出やすいと考えています。2020年はというと、

2020年の読者年齢層

若返ってます。相変わらず40歳前後の読者が最大ですが、2番目が25歳から34歳の層です。え?なんで?と思いました。専門職の方もブログを読みだしたのだろうか、あるいは介護が始まる前から読んでくださる方が増えたのだろうか?いろいろ考えましたが、次が原因だと思います。

SNSからの流入

世間的に言われている、Facebookが盛り下がっている説を検証してみます。こちらはグラフはありません。2015年と2020年でFacebookから来た人、Twitterから来た人など、SNS全体でシェアを見ると、

2015年:Facebook 57% Twitter 23%
2020年:Facebook 32% Twitter 65%

わたしの更新頻度は、2015年も今も変わっていません。ただフォロワー数の伸びは、Twitterのほうがグンと伸び、facebookを抜いていきました。

アクセス数をSNS別にみるとTwitterは4.5倍、Facebookは10%減。Facebookは減ってはいるけど、ある程度キープできている感じです。

世間で言われているとおり、うちのブログでもfacebookは失速気味で、Twitterが伸びています。若い介護者が増えたとは思っていないので、それだけ若い世代が利用しているtwitterパワーがすごいかもです。

にほんブログ村の躍進

にほんブログ村という介護ブログが集まったサイトがあります。ブログ記事の最後に必ずあるバナー、こちらです。

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わたしはブログを立ち上げた8年前から参加していますが、ただブログ更新データを流しているだけでした。ところが、こちらからのアクセス数が5年前の3倍になっていました。

介護ブログがランキング形式で並んでいますが、ほぼ放置状態。ところが流入数が多くなってきたので、最近は記事のランキングデータを参考するようになりました。本気で上位を狙うなら、毎日ブログを更新しないといけないかもですが、そこは狙ってもしょうがないのでそのままです。

こちらは家族介護者が多いので、どういった記事が人気になるのか参考にしています。

ブログ読者の総括

  1. 男女比が全国の介護者の男女比に近づきつつある
  2. google経由のアクセスは激減したが、ここ数年は変わらず。代わりにTwitterの若い世代の流入が増え、さらに年齢層の高いFacebookが減った結果、全体の読者層が若返った
  3. にほんブログ村からの流入が増えたので、純粋な家族介護者の読者が増えた
  4. リピーター率は相変わらず高い

提示していないデータもありますが、他も見ながら総括しました。

2015年当時は、48歳の女性介護者を想像しながら書いていました。データを見て、方針を変えるかといえば、それは変えないと思います。毎年大きく変わるので、あくまで状況把握のみです。

単純に、読者の皆さんのお役に立てそうかな、面白そうかな、書いていて自分が楽しいかなという視点でネタ選びをしています。

また、認知症の母の行動が、すべてのネタの源泉です。母の行動に悩み、苦しむこともあります。そこからどう立ち直るのか、どう気持ちを切り替えたなど、考えた抜いた先にブログネタが生まれます。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか