認知症治療・コウノメソッド実践医に母を診てもらいました(4回目)

今までのコウノメソッド実践医の受診と内容

第1回目(2013年4月)→ アルツハイマー型認知症と診断。フェルガード100Mのみを飲み始める、訪問看護を取り入れる
第2回目(2013年8月)→ フェルガードに加え、レミニール4㎎×1錠を朝服用 看護師・薬剤師による服薬管理をスタート
第3回目(2013年9月)→ レミニール 4mg→8mg に増量
第4回目(2013年11月)→ 下記の記事

2か月に1回のコウノメソッド実践医の受診ですが、今回は ”介護する側” である私からの提案を、お医者さんが受け入れた形になりました。今回の受診をする1週間前に、レミニール8mg → 4mg に減らしました。訪問看護師さんに相談の上、先生と連絡をとってもらっての措置でした。コウノメソッドを知っている方ならば、この行動は不思議でもなんでもないんですが、知らない人がこれを読むと、

「介護する側が、くすりの量を勝手に判断しちゃっていいの?」

となります。なぜ判断したかというと、コウノメソッドの最初のページに、「家族への助言」 という項目があります。そこにはこのように書かれています。

「医師と薬を信頼してはならない。薬が合わないと思ったら減らしたりやめたりすべし」

コウノメソッドにおいては、「認知症の患者を守るのは家族であり、介護者である」 と位置づけています。「医者の指示どおり、用法・用量をよく守ると、患者は死ぬ」 とまで言っています。これは認知症という分野において、医師の不勉強が多いためです。

2か月前に薬の量を倍にしてから、臭いに敏感になったり、怒りっぽくなったりしているとわたしも判断したし、ヘルパーさんも同様の結果でした。そこで元の量に戻すことが、ひょっとしたら安定への近道では?と考えたのです。

コウノメソッド実践医・受診の内容

薬の量を減らしてからは1週間が経過してましたが、わたしが観察できたのは2日間のみ。2日間の様子では、絶好調でした。この絶好調は薬が原因なのか、たまたま調子がいいのか分かりませんでしたが、とにかく絶好調であることは間違いありません。

先生からの今回の提案は、

「このまま来月までレミニール4㎎で進めてみて、次はメマリーを試してみましょう」
「訪問診療をしてもかまいませんよ」

というものでした。まず最初のメマリーですが、わたしの薬の勉強では認知症の中度~高度の方向けという知識があったので、

わたし: 「先生、メマリーは中度から高度の方向けではないですか?」 

先生:  「いや、メマリーは河野先生曰く、野球でいう 「パームボール」 です。効果ある人にはものすごく効果があるし、全く効果がないこともある」

お医者さんにこんな意見するのも珍しい事ですが、これがコウノメソッドです。先生も、それを分かっての受け答えです。河野先生のブログにも、「パームボール」の件は確かに書いてありました。うちの母にメマリーは効くのか?正直分かりませんが、何もやらないよりはやったほうがいいに決まっているので、次回は12月上旬の受診ですが試してみます。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか