認知症治療・コウノメソッド実践医に母を診てもらいました(7回目)

2013年4月からスタートした認知症治療も、これで7回目になりました。今までの流れを簡単におさらいします。

今までのコウノメソッド実践医の受診と内容

第1回目(2013年4月)→ アルツハイマー型認知症と診断。フェルガード100Mのみを飲み始める、訪問看護を取り入れる
第2回目(2013年8月)→ フェルガードに加え、レミニール4㎎×1錠を朝服用 看護師・薬剤師による服薬管理をスタート
第3回目(2013年9月)→ レミニール 4mg→8mg に増量
第4回目(2013年11月)→ レミニール 8mg → 4mgに変更 祖母が死去
第5回目(2013年12月)→ 4回目を維持
第6回目(2014年1月) ?→ ?長谷川式テストで30点満点で28点(過去最高点)ピック病の疑いあり
第7回目(2014年2月) ?→ 今回の記事

アルツハイマー型認知症からピック病へ変更

前回の受診で、アルツハイマー型認知症から ?「ピック病」 ?への診断へと変わりました。理由は2つで、

1.長谷川式認知症スケールにある 「さくら、ねこ、電車」 を完璧に復唱できる
→ 「遅延再生」 という設問で、アルツハイマー型の人にはかなり難しい設問。でも母は、いつも満点。

2.時計描画テストが完璧にかける
→ 時計の絵を書いてもらい、最後に10時10分を書く。アルツハイマー型の人は苦手で、母は完璧。

これらは 1年通して” 完璧なので、「ピック病」 という診断になりました。先生も何回か診察しているうちに、「ピック病」 の疑いを持っていたようです。今回の受診はそれをさらに確定させるため、約1年ぶりにCTをとりました。

CTの結果

先生: 「結論から言いますと、1年前とほとんど脳の状態は変わっていません」

先生: 「よーく見ると、左側側頭葉に違和感はあります」

ピック病の3つの種類の説明を受け、メマリーとリバスタッチの服用を今後考える事も検討しつつも、今はフェルガード100Mのみで継続という診断になりました。委縮があると言われると、さすがにへこむのですが、それがないだけホッとしました。

「ピック病」 は認知症の中で最も改善しやすい

今回の受診で先生が言っていたのは、

「ピック病は最も改善しやすい認知症のタイプである」

ということです。コウノメソッド2014にも 「ピック病はなぜ改善しやすいか」 というページがあったので、先生が言っていたことと合致してます。、アルツハイマー型からピック病へ診断が変わったのは正直うれしいです、改善の可能性が高まったためです。

ただ、目に見えて母の認知症の症状が改善されているかというと、やっぱり疑問なんですよね・・・

脳は委縮してないし、長谷川式認知症スケールの点数もいい。アルツハイマーから、ピック病へ ・・・ 決して悪い方向へは進んでいないんですが、やっぱり日々の行動は相変わらずおかしいのです。

病院に行くと、ほかの認知症患者さんにたくさん会います。ついつい比較してしまうんですが、うちはかなり恵まれている方だといい聞かせてます。でも、生活していると、同じ事は何回も言うし、風呂は入らない。話は一方的で暴走気味で・・・・

わたしがもうひとつ気になっているのが、「シャルコー・マリー・トゥース病 と 認知症 の関連性」 です。

ネット上のどこにもないし、やはりシャルコーの家族会に参加したりして、一度問い合わせてみないといけないと思っています。認知症は本当に奥が深い病気ですよね・・・・次回は3月上旬の受診です、最近は1ヶ月に1回の受診にしています。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか