最近、母の認知症を「いいように」利用している自分がいるなぁと、改めて思うことがあって少し書いてみます。
母のがん検診の結果を見て
母の胃がん検診が問題なく終わって、残っていた子宮頸がん、乳がん、肺がん、大腸がん、一般的な健康診断の結果も先日聞いてきました。高脂血症を除けば、一応異常ありませんでした。
こういった検査結果を母が聞いても、認知症なので残念ながら忘れてしまいます。ひょっとしたら、末期がんと宣告されたら、少しは記憶に残るかもしれませんが、それでも忘れてしまうような気がします。
結局、母の診断結果は、すべて介護者であるわたしが把握する必要があって、それは生きている限り続きます。自分にすべて託されているので、さて母にはどう伝えようかと、わたしの意志がワンクッション必ず入ります。いつも、どうしているかというと・・・
飛躍した、自分にとって都合のいい伝え方
今回の検査結果を、このように母に説明しました。
この話、全部ウソです。わたしが都合いいように、作りました。
健康診断の先生は、高脂血症をお薬を使って抑えたほうがいいと言ってました。これに関しては、あとでかかりつけ医に相談します。こう説明することで、母がデイサービスへのモチベーションをキープして欲しいという思いで、ウソをついてます。デイに行かなくなると、ガタガタッと認知症が進行してしまうと思うのです。
デイサービスを週1回から2回にしたら、人と接する時間も増えたし、おしゃべりもするようになりました。独居だからいいかげんな食事になりがちですが、週2回はきちんとした食事も食べることになります。どんな手を使ってでも、わたしとしては、今の状態をキープしたいのです!
わたしが舵をとる先導者となって、いい道を描いていけば、自分にもハッピーなことになると思って、ウソをついてます。母の書いたエンディングノートにも、余命宣告をされてもわたしには伝えないでと書いてあります。祖母のときと同じように、わたしが最期の瞬間まで、秘密を抱えることが決定しています。
であれば、余計な不安になるようなことは、すべて取り除こうと。認知症という病気を利用して、健康で幸せな人生に導けばいいのではと。認知症でなければ、これはできないことです。
介護者がいろいろ抱えてストレスでは?と思われるかもしれませんが、自分にとっても介護がラクになることにつながるので、ストレスだとは思いません。認知症のいいところでもあるよな~、そう思ってがん検診をすべて終えました。
今日もしれっと、しれっと。