【NHK】脳梗塞の薬「シロスタゾール」が認知症予防に有効、治験スタート!

プラセプラス

2014年7月20日に放映されたNHKスペシャルで、脳梗塞のお薬である 「シロスタゾール」 と糖尿病のお薬である「インスリン点鼻薬」が、認知症進行を遅らせる効果があると放映されました。

番組でもあったとおり 「認知症の人に処方するお薬ではない」 というところがポイントで、今すぐ恩恵を受けられるというわけではありません。

ただ、あのような発表があると、どうしてもお医者さんに聞いてみたくなりますよね?それを見越して、仙台市青葉区の土橋内科医院の先生がQ&A形式で、NHKスペシャルに対する回答を発表されています。

今回の放映で一番影響あったのは、わたしたち介護家族ではなくって、実はお医者さんなんだな・・・というのが、この先生のブログを読んで分かりました。このブログには、下記質問についての回答が書いてあります。

Q1.NHKの番組で「シロスタゾール」が認知症に効果のあるお薬として紹介されていましたが、シロスタゾールとはどんな薬なのでしょうか?
Q2.もともとは血液をサラサラにする薬であるシロスタゾールが、どうして認知症に効くと言われるようになったのでしょうか?
Q3.結果はどうだったのですか?
Q4.ということは、やはりシロスタゾールが認知症の進行を防いだと考えて良いのではないでしょうか?
Q5.そうすると、患者としてはどう考えればよいのでしょうか?
Q6.シロスタゾールの副作用にはどんなものがありますか?

Q5に関しては、一部引用致しますと、

本当に、効果があると言うには、認知症の方がシロスタゾールを飲むか飲まないかをくじびきのような方法で割り振って、数年後に認知症の進行に差があったかどうかを比べる研究が理想です。あるいはそこまでの研究でなくても、今後多くの施設で多数の人を対象にしての追加の研究結果が出てから、飲むかどうかを考えるという姿勢で良いのではかと思います。

<追記2015.06.01>
国立循環器病研究センターは、「シロスタゾール」がMCI(軽度認知障害)から認知症への進行を防ぐ有効な手立てとなるかどうかの治験を開始すると2015年5月26日にプレスリリースしました!

上記センター、京都医療センター,東京都健康長寿医療センター,大阪市立総合医療センター,倉敷中央病院,三重大学医学部附属病院,宇多野病院,神戸大学医学部附属病院,順天堂大学医学部附属浦安病院,八千代病院,南京都病院の計11施設でスタートするそうです。

仙台の先生が言われていたことが現実としてスタートするわけです、期間は2年ということで2年後にどういった変化が起きているのか注目していきたいです!

今日もしれっと、しれっと。


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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか