新型コロナで在宅介護も大変になっている

頭を抱える女性

新型コロナウィルスの影響で、小中高の学校がお休みになり、親御さんが学童保育に問い合わせをしたり、シッターさんへの問い合わせが急増したというニュースが、連日報道されています。

一方、在宅介護中の皆さんにも影響は及んでいて、デイサービスの利用ができなくなれば、仕事をどうするという方もいるでしょうし、ヘルパーさんがコロナ感染したというニュースもあり、訪問介護を利用できないでいるご家族、ショートステイが使えずに困っている方もいると思います。

ケアマネさんも利用者宅を訪問できないところもあり、在宅介護への影響もじわじわと広がっています。施設に面会に行けないご家族も、不安な日々を過ごされていると思います。

子どもが家に1日居て、慌てている親御さんと全く同じ状況が、働きながら在宅介護をしている方の間でも起きています。その割に介護の報道はいつも少ないので、注目度は高くありません。

こんなときこそ、報道より三現主義(現場で現物に触れ、現実を知る)で行動したほうが間違いないので、早速盛岡で行動に移し始めました。

実家に帰ってきて分かったこと

木曜日に予定していたものわすれ外来ですが、病院から電話があり、外来に行かなくとも前回と同じ処方をするということでした。

格安レンタカーに母を乗せ、病院まで行くつもりでしたが、その選択肢があるならば今月の外来はパスして、来月ものわすれ外来へ行くことにしました。これで母のお薬は確保できたので、1つクリアです。

レンタカーのキャンセルが直前だったのでキャンセル料が発生すると思って電話したら、電話の声でわたしが分かったようで(超がつくほどの常連)、キャンセル料をサービスしてもらいました。

実家に着き、母がデイサービスから帰ってくる前に、まずは東北新幹線に3時間乗ったわたしの除菌から始め、その後は家の扉やドアノブ、リモコン、テーブルなど除菌をしまくりました。

認知症の母は未だに「どこから来たウィルスなの?」「日本沈没だ(母の口癖)」と1日何十回も言っているのですが、だからといってうがいや手洗いをするわけではありません。デイから帰ってきた母を捕まえて、一緒に手洗い、うがいをやりました。

本日の訪問リハは、予定どおりあります。ヘルパーさんは来週火曜日まで来ません(わたしが居るので)。デイサービスの送迎時に所長さんに確認し、母の体調に問題がなければ、今後も普通に利用します。

しばらくは母とわたしだけで家に居る生活が続くので、わたしが買い物に行く際にしっかりコロナ対策しておけば大丈夫かもしれません。

心配していたトイレットペーパーですが、母は尿・便失禁をすべてトイレットペーパーで何とかする人なので、想像以上に在庫が減っていました。明日は近所のドラックストアに行ってみますが、おそらくないと思うので、数日たっても入荷がなければ、東京の家から宅急便で送るしかありません。

尿パッドがないと困るところでしたが、こちらはたまたま在庫を確保していたので大丈夫そうです。

本当にこの1~2週間が、コロナ感染拡大の大切な時期なのか分かりませんが、たまたま盛岡で母と過ごすことになったので、今あるリソースで何ができるかを考えて、在宅介護の態勢を整えたいと思います。

感染者が拡大して、現在利用している介護保険サービスの利用ができなくなったときのことも考え、わたし自身は柔軟に動けるようにしておくつもりです。

こういうときフリーランスは強いのですが、講演会もイベントも中止になってしまったので、4月以降の収入はかなり厳しいなぁ・・・

国に文句を言っている暇もなく、目の前の問題をひとつひとつ解決していきます!

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか