コロナ禍で初の良化?認知症の母との久しぶりの再会

9月最後に母と会って以来、2か月ぶりの再会です。これまで再会直後の母の様子をブログにずっと書いてきましたが(下記3本の記事)、今回の変化は、今年1番驚いたかもしれません。

認知症の症状が悪化ではなく良化?

あら、久しぶりじゃない。ちょっと顔見せて、顔

コロナ禍で進行している認知症の症状から考えて、再会時はいつも「自分の名前はまだ覚えているかな?」、「息子の顔を見て、どちらさま?って言うかな」という不安があります。

ところがまさかの「久しぶり」って、言いました。久しぶりが分かってる? わたしの顔を見て息子と判断できています。今日は調子がいいのかなと思いながら、さらにいろいろ話してみると、相変わらず「あんた、いつ帰ってきたの?」は30分間で10回以上質問するので、変化はない模様。でも、

そういえば、あっちゃん元気なの?

あっちゃんとは妻の名前で、忘れることも多いのにスッと名前が出てきました。ガッカリする心づもりでいたので、コロナ禍で悪化するのではなく、良化しているかもしれません。なんでか?

9年で初の抗認知症薬の長期使用を始めた

今回最も気になっていたのが、この9年で初めて本格的に活用した抗認知症薬ガランタミン(レミニール)の効果です。かなり少ない量の処方なので、副作用の心配はないと思ってはいましたが、ひょっとすると、薬がいい方向に働いているのかもしれません。

何年も抗認知症薬を服用している人よりも、初めてのほうが効果がある、効きやすいという医師の本をだいぶ前に読んだ記憶があるので、その効果が出ていると信じたいところ。

数日一緒に居ただけなので何とも判断できませんが、少なくとも久しぶりの母との再会の反応は悪くありません。会うたびに悪化する前提でいつも考えているので、そのギャップで良化したと感じているだけの部分もあります。

洗濯機を開けたらリハパンを洗ったまま放置されていて、吸水ポリマーが中で散乱していました。いつもと変わらないところもあるのですが、あんまり調子いいかも?って思ったことがなかったので、久しぶりにうれしい誤算でした。

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今日もしれっと、しれっと。


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5件のコメント

はじめまして。
今年6月くらいにこのブログに出会いまして、以来、過去記事含めて読ませていただいてます。役立つ情報をいつもありがとうございます!
うちは母が重度の認知症で、ブログを読む限り、工藤さんのお母様と似ているところも結構あり、ブログから色々な気づきを頂いています。
MRI画像で医師に言われた内容がそっくりでした!

さて、ガランタミンの服用ですが、今も問題なく使えていらっしゃいますか?
プレタールやフェルガード100M、フェルガードB、グルタチオン点滴などは今も使ってらっしゃるのかなと記事から想像しましたが、ガランタミンについてはこの記事でしか語っていらっしゃらないようなので、ガランタミンとプレタールの飲み合わせや、ガランタミンのその後の使用感など記事にできることがあればアップしていただけると嬉しいです。
うちの母は、最近モノの認識が出来なくなることが多く(テレビつけてと言ってもテレビが認識できないなど)、進行が激しいのですが、重度になった今、何か出来ることはないのか模索中です。今は、ニセルゴリン錠とフェルガード100Mのみ使っています。ガランタミンを1日16ミリ先日使ったのですが歩行がおかしくなり止めました。いきなり量が多かったのでは?とも思うのですが。プレタールも試したいと思ってるところです。
年内最後の遠距離介護、頑張ってください、

Rさま

最近のブログで認知症のお薬について触れていないのは、ほとんど止めてしまったからです。ガランタミンは一瞬使いましたが、すぐ止めました。フェルガードも今は飲んでいませんし、グルタチオンもやっていません。唯一プレタールだけ残っていて、あとは整腸剤や高血圧のお薬のみです。

かかりつけ医から何かいい提案があれば試すかもしれませんが、基本は介護で何とかしていこうと考えています。ここから抗認知症薬をモリモリ増やすほうが副作用がありそうなので、試していません。

返信ありがとうございました。そうですか。
つい、何かいい薬やサプリがないかと思ってしまいますが、仰るとおり、副作用が怖いですよね。うちは、フェルガードも特に変化を感じないので、どうしようかと思ってますが、やめるタイミングもよく分からずで、とりあえず飲ませています。フェルガードやグルタチオンも何かきっかけがあってお止めになった感じでしょうか?色々聞いてしまいすみません。

Rさま

かかりつけ医の提案がきっかけですが、わたしも効果があるのかよく分からないと思っていたところもあったのでそれに乗った感じです。
止めてみて何か悪化した点があるかといえばそれもなく、重度の認知症といい意味で諦めながら向き合っています。

お医者様からの提案があったのですね。
うちも重度で進行しているので、ご経験談、大変参考になりました。お母様の体調不良、心配でしたね。落ち着いたようで良かったです。排便問題、気をつけて見ていこうと思いました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか