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認知症介護で地味なホワイトボードの効果を改めて実感した話

このブログや過去に書いた書籍では、認知症介護にホワイトボードを使って介護がラクになった話を何度も書いてきました。

同じ質問を何度も繰り返す母に対して、ホワイトボードにその答えを記入。そうすると母はそれを見て自己解決してくれて、質問の回数が減ったり、あるいは介護者であるわたしがホワイトボードの指差しをして、口頭で回答せずに済むので疲れないなどです。

特に認知症軽度の頃は大活躍で、わが家でホワイトボードを何回買い替えたか分からないほど、使い倒してきました。しかし認知症介護も13年目に突入し、母は重度の認知症に。ホワイトボードの使用頻度は減っているのですが、それでも現役で活躍しています。

ホワイトボードの書き方の工夫

使用頻度が減った理由は、母が文字を読めなくなっているからです。特に漢字が読めないので、ひらがなで書いたり、ルビを振ったりするなどの工夫をして、読めるようにしています。

ただ漢字をひらがなにし過ぎると、今度は読みづらくなってしまい、ひとつひとつの文字は読めても、意味が分からなくなる問題があります。またルビは字が小さくなるので、母には見えないなど、重度ならではの難しさがあるのです。

また言葉の意味が理解できない場面も増えていたので、ホワイトボードは以前よりも使用頻度は減りつつあります。とはいえ、同じ質問の繰り返しは相変わらずなので、

「今日は出かけるの?学校さ、行くの?」

デイサービス=学校というようになった母ですが、ホワイトボードに「でかけません」とひらがなで書くようにしました。

以前だったらお昼を過ぎれば、質問攻めは終了していました。だからホワイトボードを撤収していたのですが、今は時間の感覚が薄れているので15時過ぎても質問が続きます。先日は、夜になるまでずっと置いておきました。

そうすると質問の回数はそれなりに減って、改めてまだまだホワイトボードは必要だなと実感しました。

わが家は冷蔵庫のホワイトボードはマグネットが欲しいのでアスカを何年も買っていて、居間では100均のホワイトボードを使っています。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(82歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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