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遠距離介護なのにヘルパーさんの優秀さを理解できる理由|業務の引継ぎスタート

7年ほどお世話になった訪問介護事業所が、8月末で撤退を決めました。9月から新しい訪問介護事業所へ引き継がれ、現在その準備が進んでいます。

新しいヘルパーさんは土日の担当となる予定で、今は現在担当中のヘルパーさんからの引継ぎを受けている段階です。

遠距離介護なのにヘルパーさんが優秀かどうかわかる理由

引継ぎ元のヘルパーさんは大変優秀な方で、わたし自身「Aさんから引継ぎをするといいと思います」と伝えたほどです。

なぜ、遠距離介護でヘルパーさんが優秀かどうかわかるのか? 見守りカメラで業務のすべてを確認しているのかと問われれば、実際はほとんど見ていません。

わたしがAさんを指名した理由は、最も修羅場をくぐってきた方だったからです。母が不穏になるのは、決まって土曜日の夜でした。

ポータブルトイレの処理袋を寝室の床に一晩中並べ続け、それをすべて回収してくださったのがAさん。ハンドソープを誤飲して、翌朝便まみれになった母の体を洗い、洗濯までしてくださったのもAさん。

わたしはヘルパーさんが訪れる前に、見守りカメラで実家の状況を毎日確認しています。いつもと違う大きな問題が起きているときは、ヘルパーさんが実家に来てすぐに、カメラ越しに声を掛けます。

「家の中が大変なことになっているので、時間はないと思いますが可能な限り対応をお願いします」と伝えるのです。

そうした依頼が圧倒的に多かったのがAさんでした。、実作業を見守りカメラで確認することはないのですが、それでもあとで部屋を確認すると元通りになっていて、ずっと信頼を寄せていました。

わたしからも新しいヘルパーさんにお願いをする

わたしからは、Aさんの引継ぎに補足する程度になると思います。

伝えたいのは「なぜ」こうした対応をしているのか、その背景です。たとえば冷蔵庫にベビーガードのロックがついている理由は、ロックしないと母は冷蔵庫の食材をすべて取り出し、常温に戻して過食するからです。

また冷蔵庫の脱臭剤を誤食したこともあります。今の状態だと、食材を寝室や居間へ持ち出し、引き出しや棚に置いてしまうでしょう。全部回収できなければ、いずれ腐敗臭が部屋を覆い…、みたいなところまで想像できます。

部屋にモノを置かないようにしているのも、母がモノの整理にこだわりすぎて睡眠時間を削ってしまうためとか、対策にはすべて理由があります。認知症介護を14年近くやっていれば、自然とこうなります。

8月からは新しいお泊りデイ、9月からは新しいヘルパーさん。本当は何年も継続して欲しいと思っていますが、先方の事情なのでこちらは合わせていくしかありません。これまで何度も経験していることなので、いずれ慣れると思います。

今日もしれっと、しれっと。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(83歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて14年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
工藤さんが教える 遠距離介護73のヒント(翔泳社)、老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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