みなさんは「文庫川柳」を知っていますか?

まずは、わたしが撮影したこちらの写真をどうぞ。

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「くいしんぼう あさめしひるめし まあだかい」(ばんめしはカットしてください)

<川柳解説>
認知症の方が、朝めしを食べたのに、ごはんまだぁ?というシーンを想像して作った句。「さっきも食べたでしょ!」と怒るのではなく、「くいしんぼう」と発想を変えるところがポイントで、「また食べるって~、もうくいしんぼうなんだから!メッ!」という、介護者の優しさあふれる愛嬌のある句

文庫川柳とは書店に行って、文庫のタイトルで川柳を作ることを言います。これが派生して、家にある本で川柳を作っている方もいます。

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「文庫川柳」がどのくらい流行っているのか?

上記の写真は、岩手・盛岡にあるさわや書店本店さんの店頭で撮影したもの。さわやさんが始めた「文庫川柳」は、またたく間にネットで拡散し、新聞や日テレのZIPにまで取り上げられました。そして全国の書店さんが、Twitter(#文庫川柳)で様々な作品をアップされています。例えば、

という川柳がいっぱいありまして、気づいたら石田衣良先生まで登場する展開になってしまったわけです。

文庫川柳をやってみると

文庫川柳を実際やってみると、書店の店頭で何分も考えます・・1時間ぐらいジーっとタイトルを眺めている強者もいるそうです。わたしも30分くらい、悩み続けました。

たくさんの本の前で仁王立ちしながら、
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作品が頭に浮かんだら、この投稿用紙に作品を書き、
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作品を展示して、皆さんに見てもらう
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竹内店長にお話を伺ったところ、「ちくま文庫」さんでの川柳はそろそろ終了し、第二弾をさわや書店本店2階で企画中だそうです。石田衣良先生も言ってますが、出版不況とかそっちばっかり取り上げないで、もっとこういう楽しいことも取り上げたらいいのにって、思います。

出版したことをきっかけに、のべ150か所以上の書店さんを回っているのですが、皆さんが思っている以上に「仕掛けている」書店さんも中にはあります。

このブログは介護ブログなので、ご自宅にある文庫や新書などで、面白い川柳が見つかったら教えてくださいね~

最後に、わたしの作品をご紹介して終わります!

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「生きさせろ!これでもかーちゃんやってます」

<川柳解説>
わたしは認知症だけど、あんたのかーちゃんとして役割を果たしているんだから、きちんと生きさせなさいよ!という母の心の奥底を読み取った句

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか