仕事は締切ギリギリ派?余裕を持って終える派?

皆さんは夏休みの課題を、最終日に始めるタイプでしたか?

わたしは最終日ではないけど、夏休みが終わる1週間前くらいから慌てて課題をこなすタイプでした。会社員時代も仕事が山積みで、常に納期ギリギリでこなしていました。

そしてフリーランスの今。たっぷり余裕を持って、納期よりかなり前に終えるようにしてます。仕事を早めに終えて、まず乾杯。納品してまた乾杯、そんな感じです。

なぜ、ここまで急激に仕事のスタイルが変わってしまったのでしょう?

そもそも、自分のキャパを超えるほど仕事が来てません。あららら。サラリーマン時代を100としたとき、本の執筆を除けばMAXでも60から70くらいになるまでしか、仕事来てません。

もうひとつは、あの幸福感を味わいたいからです。

締切よりだいぶ前に仕事を終えたときの、あの感じがたまらんのです。小さな小さな目標なのに、それを早めにクリアするだけで、異様に喜べてしまいます。達成感って一杯目のお酒のように、体の細部にまでしみわたりません?

余裕ある働き方のメリット

この働き方に変えてから、いいことがありました。

時間に余裕があるので、次のお仕事が舞い込んできたときに、やります!と言いやすいのです。

来月は仕事ない、どうしよう……、コロナ禍になってからは毎月こんな感じです。でも月末に振り返ると、実は仕事のオファーがババババッってやってきていて、いうほど暇でもなかったかも?となります。

会社員時代は、その仕事をやらないかの理由探し勝負になってて、明日会議があるからとか、明後日面接があるからとか、いかにもな言い訳を考え、仕事を流しそうめんのように、先に流してました。(潔癖ではないのですが、流しそうめんは源流でスタンバイしないと、食べる気がしません)

根底には、仕事の量と月給は比例しないと分かっていたからかもしれません。今は、やった分だけお金がもらえるし、やらなかった分だけ時間がもらえます。

このやらなかった分だけ時間がもらえる感覚って、とても大切だと思うんです。もちろん生活していく上でお金は必要なのですが、敢えてやらない。仕事しない。忙しいときほど、仕事をやらない時間を作ると、効率よく仕事ができます。

でもでも、余裕あるスケジュールを組むようになった最大の理由は、認知症介護です。

認知症の母の行動ひとつで、その日のスケジュールなんて、竜巻のごとく吹っ飛びます。執筆が尿便処理に代わり、バス時間が来ているのに、メガネがないと騒ぐので探し物してます。

先が読めない、リスケになるなら、とりあえず空いてる時間に仕事を片づけて、余裕をもたせておく。認知症介護が働き方まで変えてしまったように思います、いいふうに。

仕事に余裕がなければきっと、認知症介護にも影響出ます。こんなに忙しいのに、スケジュールめちゃくちゃにして!と、母にキレてしまうかもしれません。

だから「いつもギリギリで生きていたい」とかいうKAT-TUNや、タイガー&ドラゴンのギリギリボーイズに憧れてます。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか