認知症の母がお洗濯した後によくやる「あれ」の対処法

認知症 洗濯

まずは、すぐ上の写真をご覧ください!

わが家の全自動洗濯機は、わたしが学生の頃から使っているもので、購入してから20年以上経過しています。ななめドラムとか、そういったオサレなものは認知症の母は覚えられないので、頑固一徹でこれです。

洗濯機の真上に表示されているパウチは、母が尿パッドやトイレットペーパーを洗濯してしまい、わが家ではちょっとした夏祭りが連日のように開催されるため、その防止策として貼ってます。以前よりも、夏祭りの開催は減ったものの、それでもたまに尿パッドを洗濯してしまうので、ななめドラムなんて高級品は使えません。

母は洗濯したことを忘れる

母は朝方洗濯することが多いのですが、理由は夜の失禁です。夜失禁して、一応息子にバレないように朝早く洗濯しているのですが、洗濯槽の中を溶けたトイレットペーパーが渦巻いていると、一発でバレます(笑)

朝6時くらいから洗濯機を回して、決まったメニューの朝ご飯を食べ、歯磨きをして・・・洗濯開始から2時間も経過すれば、洗濯したことを忘れています。

わたしが居ればまだいいのですが、いない時は2日前に洗濯したものが、洗濯槽の下で眠って熟成され、変なニオイを放っています。母はそれに加えて、なぜか洗濯物を早く取り込む(若干湿っている状態で)ので、本当にあり得ないニオイを放ちます。

以前ブログに書きましたが、わたしがスポーツクラブで走っていると、異臭が漂ってきました。隣の人臭ぇなぁと思っていたら、自分のシャツのニオイでぶったまげたことがあります。熟成させて、生乾きで洗濯物を畳むという母の仕掛けた地雷に気づかず、スポーツクラブであっさり踏んでしまい爆死したことが何度もあります。ブルーチーズを食べ慣れた田崎真也ですら、「ん~、いい香りです」とは言わないと思います。

わが家の対処法

くどひろ
洗濯物、洗濯機の中に残ってるよ!

こう言えばいいのですが、数分後には言ったことを忘れてしまいます。また、指示して干してもらおうとすると、

疲れたから、あとで!

とか言って、さらに洗濯物を熟成させようとします。そこで考えたのが、この写真のようにすることです。すなわち、洗濯物を洗濯機からダラーンとたらしておくのです。

常に洗濯物が視界に入るようになるため、母は洗濯物を干さないと!というスイッチが見るたびに入って、いつか洗濯物を干すようになります、しかも自発的に。たまに見落としそうになるときは、これでもか!と絶対に目につくダイニングテーブルの上とかに濡れた洗濯物をドサッと置いておくと、やはり自発的にやってくれます。

洗濯物を干すと、うちの場合は握力強化になります。あの洗濯ばさみをグーってやるときに力がいるので、手足の筋力が落ちている母にはいいリハビリです。

「 洗濯物が洗濯機の中に残ってます!」とか音声で知らせる洗濯機が開発されたり、洗濯物を洗濯機から取り出さないとパトランプが光るとか、そういうのあるとうれしいんですけど・・・また、全国でわたしと同じようなことをしている人はいないだろう・・・と思って書いているのですが、必ず同じようなことしている人が1人は現れます(笑)

また役に立たないことを書いていると思われるとまずいので、最後にプチ情報をお知らせして終わります。

熱中症対策!経口補水液の新商品

アクエリアスの経口補水液が、2017年6月5日新発売になったの知ってますか?

これから熱中症が気になる季節で、熱中症は認知症の進行を早める要因のひとつと言われています。今までは経口補水液と言えば「OS-1」でしたが、味がイマイチという人も多かったのではないでしょうか?

飲む点滴ともいわれる経口補水液をさっそく飲んでみたのですが、うまいです!柑橘フレーバー味で、ごくごくいけます。この撮影のとき、ジムで走って汗だくだったので、早く飲みたくて道端でアクエリアス撮影をしてしまいました。道端でアクエリアスって書いたら、ある人が頭に浮かびました。

毎年夏に読まれるこちらの記事も、リンク貼っておきます。

熱中症

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

6件のコメント

くどひろ 様
 洗濯機あるあるですね。

 うちの母は、認知症発症とほぼ同時期に洗濯機が壊れて買い替えたところ、ほんの少しの操作の違いについて行けず、ついに洗濯機を使えなくなりました。(認知症の人は新しいことを覚えることが出来ないという証拠ですね(´;ω;`))
 それで、時々私たち娘が洗濯機を回し、「あっ!終わったみたいだね」とか言って洗濯物を干させます。やはり運動の為。
 お天気がいいと屋外に干すという、若い時からの常識を貫くので、ババシャツだろうがパンツだろうが構わず堂々と通行人に見える角度で干してくれます。「やめて」とこちらの常識を押し付けたこともありましたが、頑固ですしご機嫌斜めになるので、最近は好きなように干してもらってます。干すだけでもいいかと。

とりあえず、洗濯機が使えないということで、近い将来リハビリパンツなっても、それを洗濯することがないことがよいことでしょうか……

リハビリパンツを洗濯機で洗ってしまった後の大変さ、経験した人も多いと思いますが、製品改良は出来ないものでしょうか?
高分子ポリマーとかいう粉が繊維に絡みついて大変な作業を致しました。

はるちゃんさま

オムツを洗ってしまう方も多いので、確かにそういう商品あるといいですよね。ポリマーは洗い流すの大変ですよね、洗濯槽まで掃除していつも2時間くらいかかってます。

はじめまして、私はもうすぐ50代になり97歳の祖母の世話を家族でしていますが、話すのは私がいいようで
話を聞いてあげてたり編み物を一緒にしたりしています。それと体調管理も私がしています。
祖母は穏やかな認知症ですが、次の日になると忘れるようです。
引き出しの中はぐちゃぐちゃにされていやになるときがありますね。
100歳まで生きてほしいなと思っていますが、まだ家の中は歩けるのでいきそうですね。
アマゾンで認知症の本工藤さんの本を買いました。また参考にさせてもらいますね。
私もブログ闘病と祖母の世話のブログを書いています。

ももさま

わたしの本をご購入いただき、ありがとうございます!

歩けるって、すごく大切な要素だとは思います。長生きにつながる秘訣のひとつです。うちも引き出し(食器棚)の中は、渋谷のスクランブル交差点のように入り乱れております。

ブログに介護の話を書くと、わたしはスッキリしてやる気がでます。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか