「認知症」 と 「火事」 と 「遠距離介護」 と

認知症の母(70歳)はひとり暮らしですが、遠距離介護をしていて心配なのが 「火事」。

冬場は 「火事」 の リスクが高まります。この1年でやった 「火事」 対策をまとめてみました。

1.IHクッキングヒーターかSIセンサーガスコンロか

【質問】 「認知症にはIHクッキングヒーターがいい」 は本当に正しいのか?

という記事を以前書きましたが、我が家の最大の 「火事」 リスクはガスコンロです。料理好きな認知症の母ですが、火をつけっぱなしでいろんなところへ行ってしまいます。SIセンサーガスコンロという、みなさまの家にもあると思われる、突起のついたコンロが “1か所だけ” ついています。

うちは3口のコンロなんですが、突起は1か所にしかついてません。2か所は燃え放題・・・・焦げた鍋がすでに何個かあって、とてもリスキーなので今月中に変更します。SIセンサーガスコンロの全箇所突起つき、コンロはひとり暮らしなので2口に減らす予定です。

2.石油ファンヒーター

石油ファンヒーターを、今までは使っていました。最近の石油ファンヒーターは3時間延長ボタンがあって、そのボタンを押さないと運転延長されないので、つけっぱなしリスクはないです。

どちらかというと、灯油切れ が問題です。冬場で灯油がないのは大問題で、昨年経験したので、定期配送に切り替えました。これで灯油切れはなくなりました。

それでも不安なので、亡くなった祖母の部屋にあったエアコンを移設しました。これで問題なかったはずなんですが、今度は母が、

「電気代がもったいない・・・」

「火事」 のリスクは減ったんですが、暖房をつけようとしません。風邪をひきやすくなってます・・・・(笑) 難しいですよね、良かれと思うと裏目に出たり・・・認知症の人の頭の構造を知りたい・・・・

3.火災保険

今まで入っていた火災保険が本当に意味があるのかどうか、見直しをかけています。認知症で不安だったのが、

「火元がうちで、ご近所まで火事が広がったらまずい」

という事だったんですが、保険クリニック的なところのコンサルタントに聞いたところ、

「それぞれが自分の家に保険をかけるものです。出火元に責任はありません」

とのこと。てっきり、近隣分の火災保険をかけるものとばかり思っていました。失火責任法という法律で、出火元には責任がないということ。近隣への補償をどうしたらいい?なんて考えていたんですが、自分の家の復旧をメインに、火災保険を今月中に見直します。

調理周りだけ考えていましたが、石油ファンヒーター(灯油の在庫問題)、火災保険など、認知症でひとり暮らしをしている場合、考えないといけないポイントはまだまだあります。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか