災害時にひとり暮らしで認知症の母をどう避難させるかについて考える

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西日本豪雨を自分事と考え、認知症でひとり暮らしの母が被災したときのシミュレーションをしてみます。ブログ読者の皆さんも、ぜひ一緒に考えてみてください!

まずは「ハザードマップ」をチェック

ハザードマップは「洪水」「土砂災害」「地震防災」「高潮」「津波」「火山」などに分かれていて、母が住む盛岡市もそのように分かれていました。

実家の住所でチェックしてみると、洪水も土砂崩れも危険個所には該当していませんでした。川とはだいぶ離れていますし、川よりだいぶ高いところに家があるので、洪水の心配はまずありません。大雨の影響で数km単位で山の土砂崩れが起きてしまったら、間違いなく巻き込まれます。

避難所の場所チェックも、ハザードマップで行いました。国土交通省は、全国のハザードマップが一目で分かるポータルサイトを提供しているので、チェックしてみてください!

しかし、認知症の母は基本はひとり暮らしで、手足が不自由です。避難所までたどりつけません、さてどうしたらいいか?

避難できないことを市区町村の名簿に登録しておく

母のように避難が出来ない人たちを支援する「避難行動要支援」というものがあります。「各市区町村名 避難行動要支援」で検索すると、各市町村ごとの方針が出ていると思います。盛岡市の例でお話しすると、避難行動要支援者は次のような人が該当します。

  1. 75歳以上の人のみの世帯
  2. 要介護度3以上で家庭で暮らしている人
  3. 身体障がいのある次の人
    ・ 肢体不自由 1種1級から1種3級
    ・ 視覚障がい 1種1級または1種2級
    ・ 聴覚障がい 1種2級
  4. 知的障がいのある人
  5. 精神障がいのある次の人
    ・ 精神障害者保健福祉手帳 1級または2級
  6. 難病を患っている人
  7. その他援助を必要とする人

母は避難行動要支援者に該当します。こういった方々は個人情報を役所や民生委員に提供をして、「避難行動要支援者情報提供同意者名簿」に登録してもらいます。(名称長すぎ・・)その名簿が、地域の町内会長や民生委員に配布され、周知されたり避難訓練時に利用されるそうです。

前に名簿登録した気もするのですが、記憶が定かではないので改めて登録します。盛岡の場合は登録すると「あんしん連絡パック」をもらえます。このパックには自分でも準備をする必要があるのですが、保険証やかかりつけ医の領収書、服薬中の薬情報などを入れて置き、そのありかを冷蔵庫などに貼っておいて、救急隊員が発見できるようにしておきます。

実際、この名簿に登録しておけば安心・・・というわけでも正直ないのですが、やらないよりはやるべきだと思うので早速行動に移します。

災害により被災した要介護高齢者等への対応について

今回の西日本豪雨についても、厚労省より次のような連絡が各都道府県に通達されています。

保険者である市町村においては、地域包括支援センター、在宅介護支援センター、介護支援専門員、介護サービス事業者、民生委員・児童委員、ボランティア等に協力を依頼する等の方法により、その状況や実態の把握に努めていただくとともに、避難対策及び介護サービスの円滑な提供について、柔軟な対応をお願いいたします。

この中では、やはりケアマネジャーか介護サービス事業者にまず連絡するのが一番現実的だと思います。

避難所で介護サービスが受けられるのか、被災して介護保険サービスの支払いができない等については、下記文書に書いてあります。ただ柔軟な対応とばかり書いてあるので、結局は各市区町村の判断に委ねるという意味なんだと思います。

ケアマネさんも何十人も利用者を抱えているのに大丈夫だろうかと思う面もありますが、関係の薄い民生委員さん(うちの場合は)よりも、かなり頼りになることは間違いありません。

それでもまだピンとこないので、同じ県内にいる妹に連絡するのと、あとはご近所ですぐ連絡が取れる人がいるので、その方から情報提供してもらうしかないかなと思います。

わたしが一緒にいる場合は、車がないので母をおんぶして避難所に行くしかないでしょう。母が着られるカッパを買っておこうと思います。

なぜ日本の避難所は体育館なの?

現代ビジネスに載っていた大前弁護士の記事を引用します。

2009年4月のイタリア中部ラクイラ地震では、約63,000人が家を失った。これに対し、初動48時間以内に6人用のテント約3000張(18,000人分)が設置され、最終的には同テント約6000張(36,000人分)が行きわたった。このテントは約10畳の広さで、電化されてエアコン付きである。各地にテント村が形成され、バス・トイレのコンテナも設置される。ただし、テントに避難したのは約28,000人であり、それより多い約34,000人がホテルでの避難を指示された。もちろん公費による宿泊である。
引用元:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56477

いつの間にか、避難所=体育館が当たり前だとわたしも思っていました。しかし、海外の避難所はもっとレベルが高くて、日本は国際赤十字の定める最低基準をも満たせていないのだそう。とても考えさせられる記事なので、一読をオススメします。

今日もしれっと、しれっと。

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2 件のコメント

  •  仙台の母が東日本大震災にあった時、家は大丈夫でしたが5日間連絡が取れませんでした。高齢者は災害掲示板に登録するなどができません。近所の方にお願いして災害掲示板に『元気です、家にいます』など、投書(メールや避難所で)していただく様にお願いしておくといいと思います。
     ちなみに東日本大震災の時は5時間後にツイッターで近所の避難所小学校の避難者の若い方(知らない方です)と連絡が取れて、義母が避難所にいないか調べていただくことができました。避難していなかったので連絡がつかなかったですが・・

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。なないろのとびら診療所(岩手県盛岡市)地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護2)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父(要介護5)も別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:がんばりすぎずにしれっと認知症介護 (新日本出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか