ブログの原動力だった認知症介護の悩みがなくなって困った!

メモを取る女性

首都圏の緊急事態宣言が解除されたとしても、全国的に県をまたいだ移動の自粛が続けば、遠距離介護はできません。介護は不要不急の外出ではないのですが、未だ感染者ゼロである奇跡の岩手県だけに、尚のこと帰りづらいです。

買い物もゴミ捨ても、近所の目が気になって、コソコソやらなくてはいけません。東京も不自由な生活を強いられていますが、盛岡に帰ったらそれ以上になるかもしれません。でも、6月のどこかでやっと帰省できるかな・・・なんて、淡い期待もあります。

認知症介護の悩みがなくなった!

遠距離介護も認知症介護もそうですが、この介護ブログ発信の原動力は自分自身の悩みにあります。

認知症の母が何度も同じ話をする、お風呂場に変なものを流す、いろいろできなくなることが増えていくなど、母と一緒に生活していれば、毎日何かしらの悩みや困りごとがありますし、感情も揺れ動きます。

その悩みをひとりで悶々と抱えることなく、文字化してクリアにしたあとで、解決策を見つける。そのプロセスすべてをブログに書いて、全国の介護者の皆さんにも共有するのを、8年近くやってきました。

こんな認知症介護の悩み、自分だけだろうと思って発信すると、かなりの確率で全国のどこかに同じ悩みを抱えている方がいるから、驚きです。どんな発信もムダにはならないんだと。

ところが、新型コロナウイルスの影響で、そもそも遠距離介護ができません。介護で悩むどころか、そもそもスタートラインにすら立てていないのが、今です。当然、認知症介護の悩みなんて、ほとんどありません。母と会えない間に、どれだけ認知症が進行するのか、ただそれだけです。

認知症介護の悩みの数は減ったのですが、スタートラインに立てないという悩みは結構深いかもです。親を介護施設に預け、面会できずに何も打つ手がない介護者もきっと、わたしと同じ状況かもしれません。

いつもなら母と1週間生活していれば、ブログ記事で5本近くはネタが見つかります。母と話しているからこそ、たくさんのネタが見つかるのです。イラっとするときも、笑うときも、つらいときも、介護のすべてがネタになります。

認知症介護で悩み、愚痴っていたあの頃が懐かしいです。認知症介護の愚痴を見かけると、ちょっとうらやましいと思う自分がいます。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

2件のコメント

素晴らしいです
私は遠距離介護は出来ませんでしたが、連れて来て
医師によく連れて来ていたと誉めて貰えたりしました
愚痴もあるし吐き出さないとおかしくなりそうなので
blogでひっそりぼやいていましたが、同じ思いの方が多く
「介護の話ならよそでやって」と縁を切られた事もありましたが
介護blogは暖かい
愚痴だけ書いてストレス発散と思っていましたが沢山助けられて
います。
介護10年目、父91歳で来週、手術に挑みます(ある意味凄い)
スマカメも重宝しています。

介護している方は時々、誰も居ない場所で
自分の頭をいいこいいこって撫でててもいいのですよね

じーじょさま

ありがとうございます!

アメブロなら特に、介護仲間が読んでくださるかもしれませんね。わたしも読者の皆さんから、勇気を頂いております。
お父さま、本当にすごいです。スマカメいいですよねー

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか