認知症介護における部屋全体のニオイ対策

前回、暑さ対策の記事を書いたばかりなのに、盛岡寒いです。最高気温35℃を記録した1週間後の最高気温は19.1℃です。朝は16℃の日もありました。10月下旬の寒さらしいです。

この凄まじい寒暖差についていけないのですが、認知症の母が風邪をひくと困るので、寝るときの掛布団追加と、8月だというのにこれを設置し、寒いうちに栄養をつけるためにしゃぶしゃぶもやりました。

コタツの上に2021年8月14日の岩手日報

さて、本題です。これまで在宅介護のニオイの話を何度か書いてきました。

尿がしみ込んだ畳のニオイ消し、まくらで尿を拭いたあとの洗濯、ポータブルトイレの設置など、ニオイの元を断つお話でした。

ポータブルトイレは、プラスチックバケツに処理袋をかぶせ、処理袋でニオイを軽減させる方法をとっていますが、完璧に消えるわけではありません。

元々、玄関に無香空間の無香料タイプを置き、詰め替え用を購入して何年も利用してきました。今年から寝室にポータブルトイレを置いたため尿臭が前より気になり、それで寝室にも無香空間の無香料タイプを置きました。

わたしが無香空間を使う理由は、尿便臭にも対応しているのと、何より無香であることです。無香空間の微香タイプもありますが、わたしは芳香剤自体があまり好きじゃありません。個人的な感覚で、なんとなく酔います。

おそらく小さい頃に、父が運転する車のきっつい芳香剤のニオイが感覚として残っていて、車酔いと芳香剤が結びついて、イヤなのかもしれません。

ちなみに無香空間はニオイを消したうえで、芳香剤と併用可能です。母は芳香剤を気にしないと思いますが、寝室が常に芳香剤くさいのもイヤかなと思い、無香にしてます。唯一、普通のトイレだけは消臭力を使っていて、そこはいいニオイがしています。

無香空間は詰め替え用ばかりで気にしていなかったのですが、久々に容器ごと新規購入したら認知症の人の話が書いてあり、そういうことになっていたのか!と思ったのでご紹介します。

認知症の人の誤飲対策

「認知症の人に注意」という文言は日用品の注意書きでよく見かけるようになりましたが、無香空間にもこのように書いてありました。

「認知症の方や小児などが誤って食べると、水分でビーズが膨らむことで、喉・食道や気管などがつまり、重症になることがあるので、ご家族の方は製品を手の届かないところに置くなど、特に注意する」

無香空間の中に入っていたシール

母は食べ物以外を口にする異食はないのですが、無香空間のあの透明ビーズを食べた認知症の方がいたということですよね。ビーズをもし食べた場合、どう対応するのかな?と思って公式ホームページを見たら、応急処置の方法としてこう書いてありました。

舐めた程度であれば、口をゆすぐ、口の中をぬぐうなどした後、牛乳などを飲ませて様子をみてください。2、3粒程度の少量であれば、そのまま便となって排泄されます。誤って食べた場合は、すぐに口に残っているビーズを取り出してください。
のどなど、お口の奥のものは無理に吐かずに、牛乳などを多めに飲ませて様子をみてください。
ビーズは水で膨らむ性質がありますので、ビーズが膨らみにくい牛乳やイオン飲料(スポーツドリンク)などをすぐに飲ませるなど、応急処置を行なってください。
大量に食べた場合や、少量でも異常がある場合には、本品とパッケージを持参して医師にご相談ください。

引用元:https://www.kobayashi.co.jp/qa/measure/index.html

牛乳やスポーツドリンクというのは、ちょっと驚きました。ビーズが膨らみにくいとは!

これを読んでわたしがすぐイメージしたのは、もし尿パッドやオムツを洗濯して、吸水ポリマーが洗濯機の中で膨んだら牛乳やスポーツドリンクなのかなと。もちろんやりませんが。

スッポン ラバーカップ トイレづまり
音声配信voicyの最新回は、介護が終わって看取って葬儀が始まるまでのあの時間内で気づいた学びのお話です↓

今日もしれっと、しれっと。


にほんブログ村 介護ブログへ


【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

2件のコメント

おはようございます。

Voicyへのコメントです。
母が亡くなった時のことを思い出しながら聞きました。
確かに亡くなってから、遺体を運ぶまで早かったように思います。我が家も火葬まで数日あり、実家で亡き母と過ごしました。私の場合ですが、この時間があって良かったと思っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか