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尿パッドやオムツがトイレに詰まったときの対策が7年経って変化した介護の話

認知症の人が誤って、トイレにリハパンや尿パッドを流して詰まらせる問題について、2018年にこんな記事を書きました。

スッポン ラバーカップ トイレづまり
あれから7年が経ち、在宅介護の状況や対策方法が変わったのでご紹介します。

認知症の母は何が変わったのか?

2018年当時と2025年で何が違うかというと、2018年はたぶん軽失禁用の尿パッドを布パンツにあてて使っていて、2025年はリハパン単独かリハパン+尿パッドになってます。

要は母の失禁回数が増えていて、認知症も重度まで進行しているので、貼り紙をしても効果はないし、トイレ内にゴミ箱を置くスペースもなく手の打ちようがなくなりました。でも何もしなくても、問題は8割くらい解決してしまったのです。

尿パッドやリハパンが以前より大きくなった

母は2か月に数回のペースで、リハパンや尿パッドをトイレに流すようになりました。

尿パッドは基本はデイサービスで使っているので、利用しているデイには「トイレが詰まるから、デイで外してください」とお願いし、最近はほぼ問題は解消されています。でも母がリハパンを流すことがあって、これだけは対処できません。

しかしお金のかかる水道業者を呼ぶ必要はなくて、自分やヘルパーさんのお力を借りてしのげています。ヘルパーさんやわたしが業者レベルの対応をしているわけではなく、そもそもリハパンや尿パッドが大きくなったので、下水管のほうまで流れていかないのです。

こういう写真は公開しないほうがいいかもですが、尿パッドがトイレに詰まるとどうなるのか、写真を載せておきます。

尿パッドが詰まっているが流れはしない

この写真の場合、ビニール手袋をして詰まったリハパンや尿パッドを手で取り出せば終了、ラバーカップは必要ないです。水を吸っているので、そこそこ重さはあります。軽失禁用の尿パッドは小さかったので水洗トイレで流れてしまい、下水管まで到達したこともあったと思います。

これで基本は解決するのですが1つ問題があって、母がリハパンや尿パッドを詰まらせたあとにトイレで用を足してしまい、さらに水を流そうとすると、トイレに排泄物がたまってあふれる可能性はあります。

トイレの水を流せば流すほど、尿パッドやリハパンに入っている吸水ポリマーが水を吸って、どんどん膨張します。詰まらせてトイレの水があふれ、トイレの外の廊下のカーペットまで汚したこともあります。

そこで新たな対策を偶然しました、そのおかげで今のところは遠距離介護でもうまくいっています。

現在の対処法

玄関(室内)に見守りカメラが付いているのですが、そのカメラにはトイレの入口も映っています。元々は来客用に設置したものですが、最近はこのトイレ対策に役立っています。

このカメラは24時間録画になっていて、母がトイレに入る前に動体検知をします。動体検知したところの映像だけ(1日数回)確認して、終了です。

トイレを詰まらせると、母がどうしていいか分からず、トイレの水を何度も流す音やトイレを何度も出入りする姿が映っています。しかし対処法が分からず、諦めて居間に戻ります。

わたしがいるときはすぐ対処できますし、妹が実家に行く予定があるときは妹が、家族ではどうしようもない時だけ、ヘルパーさんが定期的にいらっしゃるタイミングでわたしが実家に電話をして「大変申し訳ありません、リハパンを取り出して頂けますか」とお願いする、そんな運用です。

ただ見守りカメラはトイレの中まで映っていないので、「昨日、母のトイレの動きが変だったから、ひょっとしたらリハパンが詰まっているかもしれません」と推測ベースでヘルパーさんにお伝えして、コミュニケーションをとりながらの対応になります。

まさか介護が大変になったおかげで、ある程度トイレ問題が解決するとは思ってもいませんでした。それぞれのご家庭によってトイレ事情は違うと思いますが、わが家はこんな感じです。

今日もしれっと、しれっと。


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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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