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周囲のイメージに合わせた介護をすると余計に疲れてしまう

見たくないニュースを避けていても、目に飛び込んでくることがあります。そのニュースの中で気になった言葉が、「イメージとの乖離」です。

わたし自身もイメージとの乖離があると感じていて、遠距離介護を8年やっているだけで、「偉い」「親孝行だ」「男性なのに」と言われ、いつの間にか「いい人イメージ」がついている部分もあります。

親孝行の意識もなく、それほど介護も頑張ってもいないので、えっ?と思うこともあります。決して悪いことではありませんが、次のようなリスクもあります。

自分から周りのイメージに合わせにいく介護者

介護している人の中にも、周りから「えらい」「頑張って」と言われ、気づいたら自分からその期待に応えにいってる方もいます。例えば、

  • 嫁として、親族の期待を一身に受けて、介護を頑張る方
  • 長女や長男として、きょうだいの期待を一身に受けて介護している方
  • 献身的な介護をすると、ご近所や地域に知れ渡っている方
  • 介護を受けている人から、直接期待され、頼られている介護者の方

自分では気づいていなくとも、周りから何度も「偉いわね」「感心する」と言われ続けると、自然と自分からイメージに合わせにいって、期待に応えようとし過ぎて介護疲れする方もいます。

昨年、福井で起きた多重介護殺人事件もきっと、このパターンだったのではと思います。事件の記事の一部を引用します。

その女性は、地元の名家に嫁に来た。誰もが羨む結婚で、その時代の女性に「最期まで義親の面倒を見ること」は疑う余地もなかった。家族は「村いちばんの嫁」と自慢した。だが、日本の地方に残る美しくも残酷な家族の因習の果てに、ある夜、彼女は義父母と夫に手をかけた

引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200127-00000001-pseven-soci

いろいろな人から、「感心だ」「偉い」と言われ続けたら、頑張って介護をしなければいけないと思う方もいると思います。その結果、素直に「助けて」と言えない自分が居て、このような事件が起こってしまうのかもしれません。

わたしが唯一、期待に応えたいと思っていること

インスタで写真を加工して盛って、生活を演出して自滅する方もいますが、周囲の期待を集めすぎると、介護でも同じようなことが起きると思います。

わたしも本やブログを書いたり、講演会で発信したりする立場なので、周りのイメージに自ら合わせにいって、自滅する可能性もゼロではありません。

ただ、人生経験もそれなりに重ねていますし、今さら自分を盛って何になる?と分かっているので、それこそしれっと介護はやってます。

そのしれっとやっている介護を、分かりやすく淡々と発信し続けることが、読者の皆さまの期待に応えることなのかなと思ってます。

いいイメージを壊してくれる批判

いいイメージが先行する一方で、介護に関するご批判を受けることはよくあります。

多いのは、遠距離介護とかしてないで、一緒に母と同居したほうがいいとか、遠距離介護は介護とは言わないとか、カメラで監視してひどいとか、介護の写真で親をさらし者にするな というご意見です。

このブログにはこういったコメントはほとんどなく、外部メディアでの批判がほとんどです。

最初の頃はショックを受けることもあったのですが、いいイメージばかりじゃないと気づかされるので、これはこれでアリなのかなと思えるようになりました。

おそらく、介護は24時間同居で、しかも在宅でやるものという固定観念をいい意味で裏切った介護をしているから、こういうコメントがつくのだろうなと。今後はこういうコメントを利用して、介護のヒール役として頑張ってみようかな。フヘヘヘヘ。

特にやばいコメントが集まるメディアもあるので、そこのコメントは一切見ないようにしています。心が折れるまではいきませんが、多少のダメージはありつつも、割とすぐ忘れるタイプです。

皆さんも周りのイメージに合わせることなく、自分の信じた介護を貫いてくださいね!

今日もしれっと、しれっと。


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4件のコメント

 私は,逆のパターンでした。
 北関東に住んでいたとき,母が認知症の確定診断を受け,いきなり要介護度4の判定でした。後年,後を追う父も足腰が怪しくなり,実家の2階に昇降できなくなりました。
 家内と話し合って,施設介護を選びました。いくつか下見をして入居先を決め,一段落。という話を,職場でしたら,年配の女性からこっぴどく叱責されたのが忘れられません。
 身の上話をしながら,大変だねえ,という反応を実は期待していました。
 ところが,その女性は,実の親を施設に預けるとは何事だ,と剣幕です。
 今でこそ介護の大変さが取り上げられて久しいですが,その人なりの家族観があったのでしょう。
 確かに,その類は理屈じゃありませんからねえ。もはや生理に近いですね。

初めてコメントさせて頂きます。
くどひろさんのブログ、いつも読ませて頂いております。
私もアルツハイマーの父を近距離で通いながら一人でサポートしています。
くどひろさんのように、少しづつしれっとできるよになってきたのですが、
どうしてもしれっとできない時がまだまだあります。
周りの人の言葉を過剰に気にしてしまったり、
父を怒ってしまったりして、そんな自分が嫌になって落ち込んでしまう時があります。。
今日、まさにそんなことがあり、
くどひろさんのブログを読んで「そんな自分も仕方がないか。。」と
少し思えました。
明日からまた、しれっと!しれっと!

減速生活者さま

コメントのパターンもよくありますよね。職場でそれだけ言ってくださる親切心ならうれしいのですが、その方の価値観は全く別なところにあったのかもしれませんね。選択肢はいろいろあるべきで、選び方もそれぞれでいいと思います。

ブンブンウサギさま

初コメント、ありがとうございます!!
いつもブログ読んで頂いているとのこと、うれしいです。

本当にコメントのとおりで、「まぁ、そんな日もあるさ」くらいの気持ちで介護するのがちょうどいいと思います。初めから完璧な介護なんてやろうと思ってません。時にはケンカもしますし、自己嫌悪に陥ることだってあります。介護をマジメに考え過ぎて、自滅する方はいらっしゃるので、それだけは避けないとなと思います。

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ABOUT US

工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。岩手にいる認知症&難病(CMT病)の母(77歳・要介護2)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて9年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。Voicyパーソナリティ『ちょっと気になる?介護のラジオ』。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。
【著書】親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)ムリなくできる親の介護(日本実業出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか