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認知症の人のコンセント抜き問題を根本的に解決した

認知症の人がコンセントを抜く、わが家では母がインターネットや固定電話などのコンセントを抜き、見守りの手段が絶たれるケースが何度も何度もありました。

以降は、壁に取り付けられているほうを「コンセント」と表現し、挿しこむ側を「プラグ」と表現します。

認知症の人(高齢者)がプラグを抜く理由

  1. プラグを元から抜いたほうが節電になると信じている(待機電力)
  2. 火事の心配をしている
  3. 認知症が進行して、リモコン操作ができずにプラグから抜いてしまう

待機電力を徹底して減らせば、節約になります。しかし、プラグの抜き差しでは生活が不便になりますし、そもそも省エネ仕様の家電に買い替えたほうが、大きな節電を見込めます。

こうした説明を理解してもらえば、介護者は苦労しないわけです。母は火事の心配とリモコン操作ができないので、プラグを抜くようになりました。説明が通じない前提で、対策した話です。

わが家でやったプラグ(コンセント)対策

貼り紙対策

「プラグを抜かないで」と、貼り紙をはる方法です。しかし、貼り紙を壁に貼るとはがしてしまうので、わたしは貼り紙をラミネートし、さらに結束バンドで結ぶ工夫をしました。ここまでやると、貼り紙ははがせません。(すぐ下の写真参照)

左のプラグは居間の見守りカメラとテレビ、右のプラグは固定電話、光回線のユニット、wifiルーター、スマートリモコン、スマートスピーカーとつながっている、たこ足配線の大元になっています。

居間の危険なコンセント

母はこの分岐タップをまるっと抜いてしまうので、わたしの東京からの見守りや遠隔操作は、強制終了。さらに通信手段まで途絶える、地獄絵図と化すのです。

でも、母は責められません。なぜなら、このコンセントはコタツのプラグの抜き差しにも使われており、実家で1番使うコンセントだったのです。そのそばに、絶対に外してはならない分岐タップが挿してある状態でやってきましたが、認知症の進行とともに限界がきました。

コンセントをカバーで覆うグッズもあるのですが、うちはカバーしてしまうとコタツのコンセントまで使えなくなるので却下となりました。

貼り紙はそれなりに効果はあったのですが、完璧な対策にはなりません。その都度、母にプラグを電話で挿しなおしてもらっていたのですが、会話が通じずに介護職の方にプラグだけ挿して欲しいとお願いしたこともありました。

スイッチカバー

消されては困る、水道管凍結防止スイッチを母が消す騒ぎがありました。水道管が凍結して業者を呼んだのですが、その際は下の写真のスイッチカバーを付けて対応しました。

わが家のスイッチカバー

認知症の人にも抜かれないコンセント増設

わが家では、電子レンジとエアコンとドライヤーを同時に使うとブレーカーが落ちます。なので、エアコンを増設するには、アンペア変更をしなければなりません。

ところが実家が古すぎて、ただのアンペア変更ではなく、電線(引き込み線)と分電盤、電力メーターまで交換が必要となりました。何年か前に一度諦めたのですが、今冬の恐ろしい寒さと今後の酷暑、次なる感染症で帰省できないことを考え、母の寝室にエアコンを設置しようと決め、大規模電気工事となりました。

30アンペアを40アンペアに変更したのと同時に、コンセントの増設を行いました。電気工事の現地調査の際、このコンセントは母に使ってもらい、新たに2か所コンセントを増設したいとお願いしました。てっきり壁に穴を開けて、コンセントを増設するのかと思ったら違ったのです。

元々あったコンセントから分岐させて、ボックスを増やしたのです。この分岐のおかげで、母はコンセントを抜くことがなくなりました。認知症介護あるあるで、コンセント抜きまくりで困っている方は、うちのように分岐させて見えないところに隠す方法もいいと思います。

箱型コンセントの中で電源を分岐させている

下の写真で分かるでしょうか?母から見えない、触れないテレビの裏にコンセントを増設したのです。もう1個の分岐先にも、コンセントを増設しました。

上からみた写真。テレビのウラにコンセントを増設した

配線が見えている安い方法だと、1か所コンセント増設で1万円強くらいだと思います。詳しくはお近くの電気工事会社に依頼し、現地見積をお願いしてみましょう。

何度もコンセントを抜かれ、何日も見守りができずに困っていたのですが、この工事後は見守りが安定しております。

音声配信voicyの最新回は、認知症介護の失敗の帳尻合わせのお話です↓

今日もしれっと、しれっと。


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4件のコメント

コンセント問題あるあるですね。
つい1週間前も見守りカメラが急に映らなくなって 慌てました。
電話のコンセント、冷蔵庫のコンセントが抜かれてることもありました。
その都度 何かしらの対処はするのですが、その裏をかいて色んなことをやらかしてくれます(笑)
まるで追いかけっこのようです。

かりこさま

コンセント問題、うちも困っておりました。

見守りカメラ映らなくなると、かなり不安になりますよね。
うちの方法がお役に立つとうれしいですが、やはり工事のハードルが高いですよね。

どのお宅もお困りごとは同じですね。
あの「何が何でも電源コードを抜く!」という強い決意と行動力はどこから出てくるのでしょう?

我が家は真夏の冷房中にエアコンのリモコンを隠したら、わざわざ椅子を持って来てその椅子に上って元電源を抜きました。90歳の杖に頼るよたよたの婆さんが椅子に上る…。もしその場にいたら私は卒倒しそうです。

くどひろさんのブログを見てスマホ操作のできるエアコンに替え、電源をエアコンの上の壁に変更してもらいました。見えないと無謀なことはしなくなりました。代わりに照明のスイッチやガスのスイッチ操作でエアコンを消そうとはしていますが…。

エアコンは解決しましたが、サーキュレーターや扇風機はコンセント部分を目隠ししても貼り紙しても消されてしまいます。
知恵比べはまだまだ続きます。

おじゃるんさま

おっしゃるとおりです、あの行動力は驚きます。
気になってロックオンしたら、とことんやっちゃうのかもですね。あっさり数秒で忘れることもあるので、難しいです。

わが家ではおそらく知恵比べに終止符が打たれたと思っているのですが、今後どうなるか??

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ABOUT US

工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。岩手にいる認知症&難病(CMT病)の母(77歳・要介護2)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて9年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。Voicyパーソナリティ『ちょっと気になる?介護のラジオ』。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。
【著書】親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)ムリなくできる親の介護(日本実業出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか