直近3週間で2回ほど、介護の講演会がありました。クローズドな講演で、いつもと参加者の皆さんの属性が違っていました。その時に感じた介護へのイメージの話です。
これから介護が始まる人になかなか届かない
例えば市区町村の長寿福祉課や地域包括支援センターからお声が掛かって講演する場合は、現役の介護者や介護職、民生委員さんが多く集まります。皆さん介護を自分事として参加されるので、びっくりするほど真剣に話を聴いてくださいます。
こうした介護中の皆さんに向けての講演はもちろん大切ですが、一方でこれから介護が始まるかもしれない方々への講演もめちゃくちゃ大切です。ところが市区町村で講演会の募集をかけると、介護の準備のために参加される方は本当に少ないです。
ただこれが会社などより身近なところから講演の案内が届くと、介護未経験の方の参加はグッと増えます。市区町村や包括が頑張って周知をしても、受け取る側が介護への興味がそれほどないので、目に留まらないのだと思います。
今回は奇跡的に2回とも、これから介護が始まる方の参加が多い講演会でした。そこで感じたのは、介護に対する暗いイメージです。
やっぱり介護は大変でつらくて苦しい?
これは直近の講演会に限った話ではなくいつもですが、介護に対する「想像以上の」ネガティブイメージがあります。
介護はつらい、苦しい、大変だ、人生終わる。
事実でもあり、そうでない部分もあります。介護へのスタンスも「大変だよ」派、「何とかなる」派、「楽しい」派に分かれると思っていますが、「楽しい」と言えちゃうプロ級の方はごくごく少数です。
わたしは楽しいと言えませんしムリにポジティブにする必要もないと思っていますが、何とかなる8割くらい、大変2割くらいで考えてます。講演会もそのスタンスでやってますし、実際介護が何とかなってなかったら、こんな10年以上も遠距離在宅介護してません。
介護が始まった瞬間はバタバタしてパニックになる方が多くいますが、時間が経つにつれて落ち着いてだんだん慣れてきます。介護がこれからの人は、本当に限られた情報から、現役の介護者が考える以上に大変でつらくて苦しいものと思っているのだなと。
介護に限らず、未経験なものに対して誰もが不安を抱えます。その不安の最たるものが介護なのだと思います。その不安を和らげるのは情報なのですが、なかなか介護が始まる前から情報を集めるモチベーションは強くありません。
今回ご参加頂いた方からの質問やアンケートから、感じたことでした。現役で介護するものとして、そのあたりの「極端な」ネガティブイメージを少しでも解消できたらなぁ~、と改めて思ったお話でした。
音声配信voicyの最新回は、先日放送されたNHKスペシャルの認知症の感想です↓
今日もしれっと、しれっと。
『介護』という言葉は「直接、身の回りの世話をする」というイメージが強いんじゃないかと思います。
それよりも、高齢な親が暮らしていけるようにセッテングするというのが、数多くの人が必要となるので、介護と一括りにせず、別の名称があれば認識が変わるかもしれませんね。
私が介護初期に読んだ太田差恵子さんの「遠距離介護で自滅しない選択」の中で、「子どもは(介護の)司令塔になる」というフレーズが今でも強く印象に残ってます。その瞬間、介護に対する意識が変わり、自分の中で行動がスムーズに行くようになりました。
みーしえるさま
講演会ではまさにそのあたりの話をするので、それで認識が変わるようです。
介護離職して人生一変するコースを思い浮かべる方が多いです。わたしもそうでしたが、何とか生きながらえました。
おひさしぶり・・です・・・
定期的に[ブログ]拝見させていただいてます・・・
つい・・こないだ[ 認知症・新法 ]できました・・ね・・
その[ 影響 ]で(?)・・おそらく[ 講演会・依頼 ]も増えることでしょう・・
ぜひとも[ 認知症 ]への[ 不適切な誤解 ][ 偏見の解消 ]に貢献していただきたく
思います・・・
[ 期待・応援 ]いたします・・・
古賀としおさま
認知症基本法成立しましたね。
偏見の解消は、当事者の方の発信のほうがいいかなと思っています。でも認知症になったからといって、何もできなくなるわけではない話はよくします。
応援ありがとうございます!