デイサービスみたいなトイレの声掛けを在宅介護でしている

整理整頓が好きな認知症の母は、居間にある飾り棚の置き物の配置を気にして、何時間も位置を変え続ける日があります。

母がそういうモードに入ったときは、自分の仕事タイム到来!すぐ自分の部屋へ行って原稿を書いたり、ブログを書いたりします。ところがこの判断のせいで、わたしの別の仕事が増えてしまったのです。

トイレに行かずに整理整頓を続けた母

仕事を終え、居間に戻ると畳に大きなシミができていました。リハパンから、尿が漏れてしまったようです。

母は棚を整理していたとき、数十年前の自分か亡くなった祖母の腕時計を見つけ、腕につけようとしていました。でも手が不自由なのでうまくいかず、それをトイレにもいかずにずっとやっていたようです。

リハパンは4回吸収ですが、最近はデイサービスのように2時間に1回はてきとうな理由をつけて、母にトイレに行ってもらっています。うまくいく日もあるし、さっき行ったばっかり(実際は行ってない)、今はトイレに行きたくないなどの理由で、失敗する日もあります。

デイのスタッフさんに、どれくらいのタイミングでトイレの声掛けをしているか聞いたところ、2時間という答えだったので、わが家でもだいたい2時間を目安にしています。

ただきっちり2時間ではなく、例えば手を洗いに台所へ行く、母が布団を敷いたか確認するなど(実際はわたしが布団を敷くので見る必要はない)、母が何とか苦労して立ち上がったついでに、トイレに誘導するようになりました。

しかしこの日はトイレ誘導がうまくいかなかったうえに、腕時計に集中してしまったので、尿漏れが発生。せっせと畳のシミを落とす作業をしました。おそらく尿が多めで、リハパンは実質2回~3回分の吸収になるのだと思います。

今回は失敗しましたが、デイサービスのようなトイレの声掛けをするようになってからは、リハパンの漏れの回数も少なくなって、介護が少しだけラクになりました。

失禁が多くなると、介護者としてはあまり水分を取って欲しくないという思いが湧いてきます。でも今からは熱中症の心配があるので、水分多め、失禁上等ぐらいの気持ちでいかないとだめですね。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか