【認知症の火事対策】仏壇のろうそくや線香の火もスマホで着火?

ろうそく 線香

あらゆるものを、スマートフォンで操作できる時代になりつつあります。

わたしも岩手の実家にあるエアコンやテレビ、灯油ファンヒーターを、東京のスマートフォンから遠隔操作しています。遠距離介護もここまで変わったかと思っているのですが、GIZMODOの記事を読み、ついにこんなものまでスマート化されたのかと思った動画がこちらです。

この動画は、マッチやライターを使わずに、スマートフォンでアロマキャンドルに火をつけています。アロマと認知症の関係について、少し触れておきます。

認知症のアロマ療法

認知症のアロマ療法については、いろいろと文献があります。公益財団法人長寿科学振興財団が運営している健康長寿ネットから、アロマ療法について引用します。

精油の持つリラックス効果から、認知症の周辺症状である不穏や興奮状態の改善、睡眠障害の改善がみられるという報告はありました。鳥取大学の研究では、介護老人保健施設の高齢者を対象に、28日間アロマ療法を実施したところ、アルツハイマー病の軽度~中等度の患者が、検査において自己に関する見当識2の改善がみられたという報告があります。これによってアロマ療法は、認知症の中核症状である認知機能の改善にも効果が有るということが示唆されました。

引用元: https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ninchishou/ninti-aroma.html

もしアロマを使っているご家庭で、複数の部屋にあるアロマキャンドルに火をつけるのが面倒なら、この商品は面白いかもしれません。

わが家ではアロマは利用していないので、この記事を読んで思い出したのは認知症の人の仏壇のろうそくやお線香の火の問題です。

自分が遠距離介護をしていて何が怖い?と、うちの妹に聞いたところ、母が仏壇のろうそくやお線香の火を消し忘れて、火事になることと言いました。

LEDのろうそく・お線香

実際、仏具店に行ってみると、LEDのローソクはいろいろ売ってます。Amazonでも購入できます。

また、LED線香もあります。リモコンがついているものもあります

LEDろうそくもLED線香もリモコンがついているところが、なんとも笑えます。

実際買おうと思って、仏具店にも行きました。でも、仏壇にある座布団や布を燃やしたことがない母だったので、様子を見ているうちに何年も経ってしまいました。

結果、母の認知症が進行してしまい、そもそも仏壇(祖母とわたしの兄がいる)に手を合わせる機会が激減しました。また面倒なのか、マッチでろうそくに火をつける、線香に火をつける動作をやらなくなりました。

ただ、母は「祖母に手を合わせる」という意識はあります。なので、気づいたときに「まとめて」拝む習慣があります。夕方になって、急にお鈴がなんどもチンチーンってなります。

火事が心配というおうちならば、こういった商品もありですよね。いずれこれら商品もスマート化されちゃうのでしょうか。

今日もしれっと、しれっと。


にほんブログ村 介護ブログへ


【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか