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実家で訪問美容、認知症の母が喜んだ!

訪問美容 認知症

母の髪のお話です。2019年くらいまでは、実家の近くにある美容室にわたしか妹が母を連れて行って、カットと白髪を染めてもらっていました。

分け目が白くなってくると母が気にするのと、鏡を見る意識があるうちはきちんと髪を整えておこうと思って、2か月から3か月に1回のペースで通っていました。ところがあることがきっかけで、美容室に通わなくなったのです。

新型コロナウイルスの影響で美容室が遠のいた

新型コロナウイルスの感染拡大で、人混みを避けるようになり、美容室に行かなくなりました。そのタイミングで、わたしの妹が母の髪の毛を切ってみたい、髪の毛を染めるのが好きというので、素人の妹が美容師代わりになりました。

わたしもたまに母の白髪を染めていたのですが、面倒で妹に丸投げしていました。2~3年は続けたと思うのですが、2024年になって母の体の不自由さもあってか、妹がカットも白髪染めもギブアップしたのです。

元々、訪問美容を利用するタイミングがくると思っていたので、ネットで盛岡の訪問美容師を探していました。でもデイサービスおすすめの訪問美容師さんのほうがいいと思って予約し、実家に来てもらうことになったのです。

ハサミひとつでやってくると思っていた訪問美容

わたしがイメージしていた訪問美容は、美容師さんがハサミひとつで家にやってきてカット、お風呂場や台所で白髪染めを流して、シャンプーして終了、これでした。

ところが実家の玄関を開けるなり、わたしの想像をはるかに超える状況になったのです。ここからは写真でどうぞ。

カットする前の母、ほぼ白髪です
以前は真っ黒に染めていましたが、ブラウン系に
なんと、シャンプー台を台所に持ち込んでくれました!
髪を染めたあとはカットをして
完成です!

まさか実家の台所に、美容室のシャンプー台が再現されるとは思いませんでしたし、シャンプー台に頭を乗せられる椅子まで持参って、訪問美容おそるべし。美容師さんそれぞれにノウハウがあるようで、工夫であふれていました。

タンクに入れたお湯をポンプでくみ上げてシャワーし、排水もタンクにたまる仕組みで、それを持って帰ってくれますし、カットした髪ももちろんです。ほぼ美容室と変わらない状況で、実家の台所が美容室になってしまいました。

訪問美容師さんに次々質問する

訪問美容師さんは、介護施設や自宅など、様々なところへ行ってカットをしているそうです。どんな場所でもカットするそうで、場所がなく玄関先でカットしたことも。姿見があって、ちょうどよかったのかもしれません。

81歳、認知症も重度まで進行した母なので、この先は白髪でもいいかなとちょっと思っていました。でも鏡を見ながら白髪を気にしているので、訪問美容をお願いしたのですが、これはよかったと思っています。

訪問美容師さんも年齢は関係なく、何歳でも染める人は染めると言ってました。

亡くなった祖母が病院で髪を切った

亡くなった祖母が療養型病床に居た頃、1度だけ病院内でカットをお願いしたことがありました。おそらく「理容師さん」が担当したので、仕上がりは男みたいになってました。それでもカットを終えた祖母が笑顔になって、髪を整えるのって大切だなって思ったんですよね。

今回も母が喜んで、美容師さんに感謝を伝えたところまではよかったのですが、忘れるのも早くて、美容師さんが帰った頃には、自分の髪が染まっていることも覚えていませんでした。

デイサービスでも訪問美容は可能なので、わたしが東京に居るときもお願いできます。とはいえ、訪問美容師さんの話をもうちょっと聞いてみたいので、次回も自宅でお願いしようと思っています。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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