リハパン交換でブチギレてしまった話

母はトイレで排便したあと、うまく拭き取れません。認知症でウォシュレットの使い方が分からなくなったうえに、手や足の不自由さも原因かと思います。

そのため母がトイレを終えて台所で手を洗いにきたときに、リハパンの汚れチェックを可能な限りやっています。本当はトイレが終わった瞬間にトイレで確認できればいいのですが、トイレは玄関のそばにあって、夏は暑く冬は寒いので台所で確認しています。

リハパンの交換はどうやっていますか?

介護者の皆さんは、どこでどうやってリハパンを交換されていますか?

わたしは母にダイニングテーブルの上に両手をついてもらって、お尻をわたしに向けて立たせます。母は何かの支えがないと立っていられないので、自然とそうなりました。

その体勢になる前に、台所の床に吸水シートかビニールを敷きます。母は股にトイレットペーパーを挟む習慣があり、それが尿で溶けて股にたくさんついているので、その紙くずをおしりふきやからだふきで落とす際に、ビニールや吸水シートがあるとフローリングが汚れません。

もう1つは新しいリハパンに交換する際、お尻を拭いているときに立ったまま尿をすることがあります。わたしがおしりふきで股間を拭くので刺激があるからなのか、よく分からないのですが、吸水シートがあれば尿を吸収してくれます。

いつもはこれで対策は万全なのですが、今回のわたしはブチギレてしまいました。

エンドレスな尿失禁

この日は、母が台所で手を洗ったついでを狙いました。リハパンを確認すると便が漏れていました。この週はよく便が出ていたので、ひょっとしたらと思ったら当たりです。

汚れた尿パッドを外してお尻を拭いていると、尿がチャーっと。あーーと言いながらも、よくあることなので吸水シートを捨て、尿で靴下が汚れたので脱がせて、ももや足をからだふきで拭きました。

キレイになってよかったと思ったら、2回目のチャーが。吸水シートは廃棄したので、フローリングにダイレクトです。それでも畳じゃなくてよかったと思い、フローリングを拭き取り、ももや足をからだふきで拭きました。

よしっ、終わった!今度こそリハパンを履かせようと思ったら、3回目のチャーが。なんでよ、せっかくフローリングも足もキレイに拭き取ったのに!何回同じことやらせんの! ブツブツ文句を言いながらもフローリングを拭き、ももも拭いてキレイになりました。

さてリハパンと思ったら、4回目のチャー。ちょっとーーー、なんなのーーーーー!!ここでとうとうブチギレてしまいました。いつまでも失禁が続くような気がしたので、そのまま母をトイレへ連れていって、残尿をしっかり出してもらいました。

当然トイレに連れて行く際も、フローリングに尿がぽたぽたと。床の掃除、トイレの掃除に追われ、おしりふき、からだふき、フローリングウェットシートを大量に消費してしまいました。

認知症の母に怒ったところでどうしようもないですし、言っても分かってもらえないしで、そういうもどかしさや葛藤が相まって、ドカンと爆発してしまいました。

「あーもう無理だ、施設に入れるしかない!」 

瞬間的にはこういう気持ちになるし、声に出したりもするのですが、自分の場合は1時間もするとすぐ忘れるし、施設に預けて歩けなくなったほうがもっと後悔すると考えて冷静になれるので、12年も在宅で粘れています。これがいいのかどうかは、分かりませんが。

なんでリハパン交換するときに失禁するのか?

なんでリハパンを交換するときに、わたしの目の前で尿失禁するのか。パンツを脱ぐ=おしっこするという感覚が染み付いているのかもしれません。おしりふきの刺激なのかもしれませんが、よく分かりません。

始めからトイレでリハパンを交換すればいいという話ですが、築50年以上経つ実家のトイレは狭くて1人しか入れません。しかも冷房、暖房がないので暑くて汗だくになるし、冬は母が寒い寒いというので、台所のほうがどちらのためにもいいのです。ちなみにひどい便失禁のときは、トイレを使ってます。

遠距離介護を終えて帰京する日の朝も時間がないのに、記事と同じ尿失禁が1回ありました。でも4回連続を経験したあとなので、耐性がついていて余裕でした。

その後母が尿パッドをトイレに詰まらせ、レバーで水を何回も流した結果、便器いっぱいに水が!母が呼んでくれたので、ギリギリで便器からあふれる大洪水を回避しました。

たまに感情が爆発してしまいますが、その罪悪感では落ち込みません。介護をしっかりやっている証拠ですし、今後もきっとありますから。

今日もしれっと、しれっと。


にほんブログ村 介護ブログへ


【わたしが書いた最新刊】
「老いた親の様子に「アレ?」」と思ったら」(PHP研究所)

これから親の介護が始まるかもしれないと不安に感じている人に向けた入門書です。目次や本の内容はAmazonに掲載されています。

 

2件のコメント

くどひろさん大変でしたね…
拭く時に足が開きにくくはなりますが、紙パンツの古いのを脱がせる前に新しいものを履かせてしまってはどうでしょう?
新しいものを膝の辺りにスタンバイさせておいて、汚れている紙パンツはサイドをちぎって脱がせます。
そうすればチャーが来ても新しい方のパッドに吸われるかもしれませんよ~

さくみんさま

以前その方法でやってみたところ、尿がももを伝って新しいリハパンまで汚れてしまいました。
リハパンは高いので、激安吸水シートで何とかやってます。

リハパンをビリっと破ると、股に挟んであったトイレットペーパーの塊がボトッと落ちるのが日常ですw

ありがとうございます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

【音声配信Voicyパーソナリティ】
ちょっと気になる?介護のラジオ