季節感のない認知症の母のための遠隔温度見守り始まる!

ブログでたびたびご紹介してきた、東京から岩手の実家の室温を見守る話。

最も厳格な見守りが必要な真冬が、いよいよ到来しました。改めて、認知症の母が何を理解できず、何かできないのか。また、思わずやってしまうことを箇条書きでまとめました。

  • 冬だというのに、「夏休みは終わったの?」と言う
  • これから雪のシーズンなのに、「今年は雪が少なかった」と言う
  • テレビのリモコンで、エアコンを操作しようとして動かないという
  • 冬の日中に、日光で室温が急上昇すると冷房を付ける
  • エアコンの冷房・暖房・ドライのボタンを間違える
  • 部屋の扉を開けたがるので、部屋が温まらない
  • 灯油ファンヒーターは怖くて、ボタンが押せない(使い方が分からない?)
  • 翌朝の最低気温が氷点下の予報でも、予報を忘れてしまうし、氷点下の寒さが分からない

冷房で部屋を冷やす日があるので、冷暖房の使い分けができるのかと思いきや、ボタンをいろいろ押してしまって、暖房ではなく冷房を付けてしまう日もあります。

これらは居間中心の話ですが、今シーズンからは母の寝室にエアコンを設置しました。こちらはリモコンを部屋に置かず、完全遠隔操作にしています。

居間のエアコンでこれだけ誤操作が多く、しかも新しいエアコンのリモコンは形状が違うので、母は操作できないとの判断からで、エアコンの真下に「自動運転中」の貼り紙もしています。

3台のスマートリモコンが大活躍

本当は、寝室にあるポータブルトイレを夜間に使う際に寒いだろうと思って、一晩中エアコンをゆるくつけておくつもりでした。ところが就寝時は電源を切らないといけないと思っているようで、母が寝る前に部屋を暖め、電源を切っておかないといけません。

夜間に室温がどんどん下がっていくので、貯金のために夕方くらいから寝室を暖めておくのですが、部屋が暑すぎると、扉を開けてせっかくの暖気を逃がしてしまいます。認知症の進行と見守る部屋が3つになり、今までよりも遠隔の温度管理が難しくなっています。

実家(居間、台所、寝室)の温度の見守りは、「Nature remo」「Switchbot hub mini」というスマートリモコンを使っています。基本はオートなので、1回設定してしまうと何もする必要はありません。

SwitchBot
Nature Remo
時間になったら、決まった温度や風量でエアコンがONになる設定、時間が来たら電源を切る設定、ある温度以下になったらエアコンがONになる設定もできます。

ただ、母がマニュアル操作する居間に関しては、わたしがマニュアルで遠隔操作しますし、寝室もベストな設定を模索中です。4台の見守りカメラに加え、真冬は3か所の室温を見なければならず、認知症も進行しているので、この冬はハードな見守りになりそうな予感。

暖かい寝室で寝てもらおうとしただけなのに、意外と簡単ではありません。デイサービスの送迎が来る2時間も前に、真冬の外に出るのを防ぐ見守りも必要ですし、いろいろと忙しい冬になりそうです。

音声配信voicyの最新回は、認知症の親からあんた誰?と言われたときの気持ちを告白しました↓

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか