【新型コロナ】家で仕事ができないと嘆く人に伝えたい自宅での働き方のコツ

悩む女性

新型コロナウィルスの影響で、通勤せず自宅で働くテレワークがニュースで取り上げられるようになりました。

パパママが自宅でパソコンを開き、仕事している横で、子どもたちが自由奔放に走り回り、邪魔をする映像が流れ、「これじゃぁ、仕事になりません」と嘆く親。テレワークは難しいというオチでだいたい終わります。

子どもがいないわたしですが、実は似たような環境でずっと仕事してきました。どういうことでしょうか?

子どもも認知症の母も同じ

わたしはフリーランスで、本やブログ、コラムを書いたり、講演活動をしたりして、生計を立てています。主な仕事場所は家とカフェなのですが、新型コロナの影響で、カフェへは行かずに自宅で仕事をしています。

わたしは家族がそばにいると集中して仕事ができないタイプなので、通常はカフェに逃げるのですが、お金もかかるので、自宅で仕事をすることもあります。

子どももいないのに、なぜ似たような環境かというと、認知症の母を在宅で介護しているからです。

さぁ、朝8時から文章書くぞ!と思っていても、母が夜間にやらかした便や尿の処理に2時間かかり、予定どおり仕事ができなくなります。さぁ、13時から文章書くぞ!と自分の部屋にこもった瞬間、「メガネがない!」「今日は誰か来るの!」と母がわたしを呼びます。

在宅介護中の仕事は邪魔が入るので、子どもが走り回るニュースと全く変わらないのです。

親の言うことをきちんと聞く子どもなら、それほど仕事に支障はないかもしれません。しかし、親の言うことを聞かない子どもは、きちんと伝えてもすぐ忘れてしまう、うちの認知症の母とそう変わらないのかもしれません。

働き方を変える3つの意識

おそらくサラリーマンの皆さんは、朝9時に会社へ行き、18時には仕事を終えるといった、今までの勤務時間のリズムのまま、家でも仕事をされているのだと思います。習慣は、そう簡単には変えられません。

会社で働いていた時間帯は、子どもたちも学校へ行き、勉強をしたり、遊んだり、ご飯を食べたりする時間です。子どももその習慣が抜けないので、親子で活動する時間が丸かぶりです。

一方、認知症の母は、時計があるところにいないと時間の判断ができません。そこで、この3つを意識して、自宅で仕事をしています。

  • 仕事をしていても、常に邪魔が入るものという意識を持つ
  • 絶対に仕事の邪魔をされない時間を見つける
  • 集中力がそもそも続かないので、むしろ中断が入るほうがいいくらいに考える

例えば、母が寝ている早朝や寝たあとの夜に、集中的に仕事をしています。6時~8時、21時~0時で仕事をしたとしても、5時間は確保できます。

また、仕事に集中し過ぎず、中断を余儀なくされるという思いをどこかで持ち合わせて仕事をしています。それに人間の集中力なんて、長続きしません。何時間も仕事に集中できないのですから、60分とか30分とか、その隙間時間に集中するという意識で仕事しています。

相手時間に合わせてから、自分時間を決め、その中で仕事するといいと思います。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか