「歳も取ったし、晩年はゆっくり過ごしたい」 認知症にはNGでしょ  

晩年 認知症

母に尿パッドは洗濯しちゃだめだよ と言っておきながら、自分はスマホを洗濯。おかげでスマホはピカピカに、でも動かなくなりました・・・

90歳で亡くなった祖母はアルツハイマー型認知症で、72歳の母はピック病。2人の認知症の主な症状を挙げますと、

<主な認知症の周辺症状>
祖母 → 徘徊、弄便、易怒、失禁、帰宅願望

母 → 脱抑制、失禁、集中力がない

中核症状と呼ばれる、記憶障害、見当識障害は共通してある。

そもそも病気の型が違うので、認知症の周辺症状もそれぞれ違います。しかし、母娘の日常行動には、共通点が見られます。例えば、

<共通する日常行動>
・畑の土いじり、草むしりをし続ける
・意味もなくテレビを見続ける
・火曜日のNHK歌謡コンサートは必ず見る
・寝てばっかり

<性格の共通点>
・ひとりで過ごすのが好き

人生の先輩である祖母の行動を、母がまるで追いかけるかのように同じ行動をするのです。4つしか思いつかなかったのですが、とにかく 「あっ、これ亡くなった祖母もよくやってた」 ということが多いのです。

ひとりで過ごすのが好きな母娘ですが、祖母は今でいうとバリバリのキャリアウーマンタイプの性格、対して母はおっとりした主婦タイプの性格です。性格も認知症の型も違うのに、なぜ同じような行動をとるのか・・・

思っている以上に「環境」に影響されやすい

会社員生活を送っているみなさまならば、思い当たる節があると思うのですが、その会社の環境(同僚、上司、会社の仕組み、システム、規模)が、自分を育ててくれているって思うことありませんか?

この尊敬すべき上司の下で働いていたら、自分も成長した。会社規模が大きかったから、気づけば大型案件を任されて自身も成長したという感じです。

亡くなった祖母も母も、1人で住むにはもったいない古い一軒家に住んでいます。どちらも友人が少なく、人との交流はありません。あるのはテレビ、庭、そして家。外部からの刺激は少なく、こういった環境にいると母も ”自然と” 祖母に似てくるんだと。

晩年はゆっくり過ごす?

祖母は1日中ボーっとして、主介護者である母も特に手を打たずに結局は認知症が進行してしまいました。ただひとつ言えることは、同じ轍(てつ)を踏んではいけないということです。

歳もとったし、ゆっくり晩年を過ごせばいいでしょ・・・と思いがちですが、認知症の人にはNGワードです。晩年こそ忙しく、常に刺激を与えて有効に時間を使ってもらわないといけません。

そのお膳立てをするのが介護者です。母も 「そろそろゆっくりしたいわ~」 なんて言うんですが、十分すぎるほどゆっくりしてます。80歳になる前にわたしのことが分からなくなるようなことは、避けたいんです。

放っておけば勝手にゆっくりしてしまい認知症がより進行してしまうので、申し訳ないけど晩年ゆっくり過ごすのは90歳まで待ってもらいます。余計な用事を作って、いろいろ忙しくしていきます!

今日もしれっと、しれっと。

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2 件のコメント

  • うちの親も60代に別荘地にそのまま移り住み、人との交流があまりない場所での生活を
    始めました。
    買い物先も運転しないといけないほど遠い場所で、
    のんびりと2人きりの生活を送り、気づいたら認知症でした。
    刺激のない生活はダメなんだな、とつくづく思います。

  • baba153さま

    そうですよね、やはり刺激がないとだめですよね。

    本人はそこに気づかないので、やはり周りが刺激を与えてあげないといけないなぁと思っています。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。ものがたり診療所もりおか地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)