年末ジャンボ宝くじで10億円あたったら、あなたはどういう介護をしたいですか?

毎年12月は、もの忘れ外来を受診したあと、年末ジャンボ宝くじを必ず買うようにしています。

良心が試される認知症と年末ジャンボ宝くじの関係

皆さんもそうだと思いますが、うちも当たりもしないのに夢物語を親子で延々とやります。オール電化にするとか、家のリフォームをやるとか、海外旅行に行くとか。

この宝くじを買うときに、いつも思う良からぬこと・・・くどひろの人間としての小ささを露呈することになりますが、こんなことを考えます。

くどひろ
仮に、10億が当たったとしよう。もし母の宝くじが当たったとしても、自分のとすり替えてもばれないよな。

認知症だからといって、こういうことをしてはいけません。すぐに天使くどひろがやってきて、悪魔くどひろをやっつけます。一応、亡くなった祖母の成年後見人を経験してますので、お金の不正は絶対にしないのです。そういうところだけは、意外とまじめです。(他はテキトー)

ということで、母の宝くじとわたしの宝くじは厳重に分けて管理してます。わたしの宝くじは東京へ持って帰り、母の宝くじは盛岡に残し、第三者委員会である妹に大晦日にチェックしてもらいます。こんなにいろいろ考えたり、厳密に管理しても、2人とも毎年300円しか当たらないっていう・・・

一応、当たるかもしれないので、記事下写真の宝くじの番号のところにモザイクかけておきました(笑)

宝くじで10億円当てたら、こんな介護にしたい!

10億が当たると、金にモノを言わすことができます。宝くじが当たったら、こんな介護にしてみたい!なんて、考えたことありますか?

  1. 専属ヘルパーさん(24時間対応)を、介護保険外で数人雇う
  2. トイレや玄関のバリアフリー化、車イス対応にする
  3. とにかく寒いので、暖かい家にする(断熱材を入れる)
  4. 東北新幹線はいつも安いチケットで各駅停車3時間コースなので、2時間の早いやつにする
  5. いつもレンタカーを借りているので、車を買う
  6. せんべい布団好きな母に、新しい布団を買う
  7. 海外旅行に行く

だめだ・・・思いつくことが小さすぎる!10億あるのに、感覚がついていきません。これでは、9.5億も残ります。小規模多機能型居宅介護を建てて、母をそこに住まわせるぐらいの発想が必要です。

よくある有料老人ホーム、入居一時金1億円に使うという発想には、どうしてもなりません。介護を全部アウトソーシングするっていう手もありますよね。会社員の方は、会社を辞めて一緒に居る時間を増やすという方もいるかもしれません。

在宅で、介護保険制度以外のサービスにお金を使うのが、わたしの夢です。ケアマネいるかな・・・介護保険制度外になると、力を発揮しない可能性があるので、混合介護を立案できる人を雇います。

今も必要とあらば、介護保険外のサービスは使うつもりでいます。母の財産を残そうなんて気はまるでないので、母の介護費用に全部つぎ込みます。とはいえ、こんな夢は12月31日の除夜の鐘の頃には消えているので、こうしました。

寒い家をDIY

築50年近い我が家は、とにかく寒いです。居間の朝の室温が2度とか、普通にあって外に居るのと同じです(笑)本当は宝くじを当てて、リフォームするのがいいのですが・・・母が寒くて、チョイチョイ風邪をひいているようなので、自分で断熱材を入れることにしました。

居間の天井裏の写真。断熱材も入ってなくて、むき出し状態。

天井裏をスパイダーマンのように這(は)って、断熱材を敷いた結果。

業者に頼むと、5万~10万・・・もっとするのかもしれませんが、自分でやると1.5万くらいでした。Amazonで買ったのですが、テープを買い忘れてしまって隙間があるので、来年帰省したときに直そうと思っています。

この作業後、妙な2つの切なさに襲われました。

くどひろ
仕事と介護の両立をして、会社員として稼いでいれば、家全体のリフォームできたかな・・・

中途半端なDIYするくらいなら、家の全体をリフォームしちゃったほうがいいと作業後に思ったのです。ただ、今の稼ぎだと厳しいので、妙な切なさに襲われました。書くお仕事は天職だし、不満はありません。こうやって往復生活ができることにも、満足しています。ただ、お金が足りないことに力のなさを感じて、切ない気持ちに襲われました。

あとは、翌朝に訪れた腰痛。スパイダーマンのような体勢で、天井裏に数時間いたので翌朝カラダが動かない・・・健康に気をつけてジムとか行ってる割に、妙な動きをするとだめ・・・もう若くないという切ない気持ちになりました。

といっても、一瞬の話でそーでもないですけどね。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

2件のコメント

くろひろさん、こんにちは。
うちでも10億当たったらの話は毎年のことです。
会社をやめて、300坪くらいの環境のいい土地に、バリアフリー装備満載の平屋の家を建てる、福祉車両を買う、はいつものことですが、
今年は母の入っている施設にドッカ~~ンと寄付をしたいとも思いました。
ヘルパーさんも連れて母と大名旅行もいいな~。

朝イチの録画予約してくるのを忘れました。
通勤途中に気が付いて、帰ろうかしらと思いました。残念です。

わかなまるさま

施設に寄付、いいですね。うちのデイも応援したいので、当たったらそれやります(笑)

あさイチは公式サイトに文字起こしされたものがあるので、雰囲気だけつかめるかと思います。思ったより長く映りましたよ。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか