【介護漫画】「ヘルプマン」 を読むと認知症の人の気持ちとシンクロする!

ヘルプマン

講談社発行の漫画雑誌 「イブニング」 (隔週火曜日発売)で、現在は週刊朝日で連載中の介護漫画が 「ヘルプマン」 です。

漫画喫茶に行った時だけイブニングを読んでいたのですが、どうしても 「ヘルプマン・認知症編」が読みたくて、ついAmazonで購入してしまいました。漫画喫茶にも置いてないし、書店にも在庫ないんですよね・・・

この 「ヘルプマン」、今まで扱ってきた介護の題材もかなりヘビーで、介護保険制度編、介護虐待編、高齢者性問題編、成年後見制度編など、幅広く介護の題材を取り扱ってます。「認知症編」の背表紙にどんな事が書いてあるかというと

前回の認知症編11巻を教材として使いました。学生の反響もいいですよ!
リアルすぎてあまり見たくないです。見ると認知症の事を考えすぎるから・・・

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こちらが実際の背表紙の写真。読者の声が載っています↓

ヘルプマン書評・感想

認知症編は2巻なので、かなり展開が早いです。この漫画を読んで一番感じたこと、それは 「まるで自分が認知症になったような錯覚に陥る」 ということです。認知症の人がどういう状態かを想像する事はよくしますが、やはり漫画の力はすごい!

「うちの母さんも、きっとこういう混乱状態で日々生活しているんだろうな・・・」

自分と漫画がシンクロしすぎて、少し怖いくらいでした。登場人物である蒲田さんは、現役時代バリバリのサラリーマン。年老いてからもその意識が消えません。昨年、認知症映画 「しわ」 を見たのですが、男性が昔の栄光を振り返るところは似ています。

認知症に対する家族の戸惑い、介護施設へ入れるということ、認知症の周辺症状がとてもリアルに描かれています。認知症の知識本は何十冊も読んでますが、“自分へのインパクト” はこの本が1番ありました。

介護している人はもちろんのこと、読者の声に “教材として利用した” とあるように、介護したことがない人にも相当なインパクトを与える作品です。「ヘルプマン」の第一話が無料試し読みできます。どういうタッチで描かれているか、雰囲気をつかめます。

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今日もしれっと、しれっと。


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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか