介護への不安があるならこの本から『家族介護のきほん』

2021年11月に発売された、『家族介護のきほん』(翔泳社)を読みました。

この本を手に取ったきっかけは、著者と出版社です。著者は、このブログで過去にご紹介したNPO法人 介護者サポートネットワークセンター・アラジンさん。コロナ前は、こちらの介護者のつどいに通っておりました。

そして出版社は、わたしの本『親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと』を出した翔泳社。わたしの本の重版の連絡を受けた際、1年ぶりに担当編集者さんとメールのやりとりをしました。

その際に「アラジンさんの本、出ましたね」と話したところ、ご恵贈頂いたのが読むきっかけです。

アラジンの活動

都内にあるアラジンの介護のつどいには、たくさんの介護者が集まってきます。

わたしもいろんな方と、介護について話しました。たまに新聞記者の方が見えたり、大学生も参加したりと、幅広い世代、職種の皆さんの話を聞き、そういう背景が分かっているからこそ、この本に書いてある先輩介護者の声のリアルさが、画になって浮かびました。

実は、介護者の声を本に載せるのは、勇気がいるのです。介護エッセイだったら、いくらでも本に書けますが、実用書の場合、できるだけ汎用的な話にしないと読者に受け入れられません。

わたしは介護者の声って本当に宝物だと思っていて、どんなに自分とは違っていても、何かしら吸収できるヒントが必ず隠れています。介護者が泣きながら経験したことですから、それはそれは貴重なものです。

おそらく20年以上続けてきたアラジンさんの活動が、介護者の声を聴く活動だったので、そのまま本というカタチにしたのだと思います。ここまでたくさんの介護者の声が反映されている本って、読んだことあったかなと。

はじめての在宅介護シリーズと書いているので、これから続編が増えていくのかもしれません。アラジンが集めた介護経験者の声を知りつつ、介護の基本をおさえておきたい方にオススメです。

「家族介護」のきほん 経験者の声に学ぶ、介護の「困り事」「不安」への対処法(はじめての在宅介護シリーズ)

「家族介護」のきほん 経験者の声に学ぶ、介護の「困り事」「不安」への対処法(はじめての在宅介護シリーズ)

NPO法人 介護者サポートネットワークセンター・アラジン
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今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか