認知症の経過報告(1年と49週・50週間目)・症状が急変した2週間

2週間でこんなにも認知症の母(71歳)に変化があるとは、まったく予想してませんでした。急にデイ拒否したかと思えば、週4回おしっこを漏らしたり・・・昨年11月から、繰り返し私に訴えていたことがあります。

なんか腰が痛いのよね

年相応の腰痛かな?と考え、マットレスの購入を検討したり、クッションを買ってみました。理由が分からないまま4か月以上過ぎた頃、原因を突きとめました。

1日中座ってばかりいたために、腰を痛めたのです。遠隔WEBカメラで細めにチェックして分かったのですが、母の口癖に完全にだまされてました。

わたしは家事をすべてやり終わるまで座らない!

確かに昔はその通りでした。でも、WEBカメラに朝9時にチェックすると、もう座ってます(笑)

亡くなった祖母が大腿骨骨折した後の衰えっぷりは、音速のように早く、あのイメージが抜けない私としては、1日中座っている姿は見逃せないのです。認知症の人を骨折させちゃだめ!とブログによく書きますが、活動量が減って座ってばかりになるのも、私から見れば骨折に等しいのです。

いきなりのデイ拒否、1日中座っているなど、何かおかしいと思いながら実家へ帰りました。一緒に1週間過ごしてみると、本当におかしい事が次々と明らかになりました。

この2週間で起きた急激な変化

・家での活動量が激減し、ちょっとの外出や家事で異様に疲れる
・立ち上がりが困難になり、寝室でなくこたつで寝るようになる
・認知症サプリをを5日連続で飲み忘れ(過去最高)
・1週間で4回尿失禁 (前回の記事がこちら
・昼寝の時間が増える
・食欲がない
・料理途中で一旦休憩をする
・自分の食事はきちんと準備してきた人が、菓子パンで食事済ます?

ヘルパーさんを追い返した事も1回あり、明らかに様子がおかしいです。こういう時こそ冷静に!と自分に言い聞かせ、原因調査をしていきました。うちの場合は認知症に加え、手足が不自由なシャルコーマリー病(CMT病)もあります。なので、

・認知症の症状悪化で、活動量が激減しているか
・CMT病で立ち上がることがおっくうになって、活動量が減って認知症が悪化したか

この2つだろうと。とりあえずは急かさず、いつもどおりの家事をやらせる事に専念して、活動量アップをやってみました。美容室に連れて行ったり、デイに行ったり、外出させたり、元気づけのために焼肉屋にも行きました。

これらは地味なんですけど、少しずつ活動量が増え、息子に朝食の準備ができるようになりました。あまりの変化で、認知症治療も、今後は変更することになりました。こちらは後日ブログに書きます。

先生はCMT病による立ち上がりはあまり気にしてないようでしたが、わたしはその可能性も捨てていません。尿失禁もわたしは認知症というよりかは、トイレまで辿りつけないという手足の不自由さを疑っています。トイレもこっそりチェックしましたが、昼間は普通にできています。

今後の対策

最終的には1週間一緒に生活することで、だいぶ復活しました。いまはまた独居状態に戻ったので、次回行くときはまたどうなっているか分かりません。とりあえず下記を粛々と準備中です。

1.尿パットを買って、失禁対策。ゆっくり寝られるようになるかも
2.週1回の訪問リハビリ増やして、立ち上がりの練習を強化
3.ベッドやソファ、リクライニングマットレス、手すりの購入やレンタルで、立ち上がりをラクにする
4.トイレまでの導線をどう確保するかを考える
5.デイ拒否対策のために、ケアプランを見直す

まだケアマネさんには連絡してませんが、ケアプランの大幅見直し、福祉用具レンタルを検討しています。普通はケアマネさんに先に連絡するのかもしれませんが、わたしは逆提案が多いかもしれません。

この変化をA4の紙3枚にまとめて、かかりつけ医、訪問リハの作業療法士さん、デイ所長さんに渡しました。大きな変化があった時は、家の様子を紙にまとめて渡すようにしています。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか