認知症介護や遠距離介護で現在使っているツール・ガジェットの最新版

今まで介護で使っているツールやガジェットをたくさん紹介してきましたが、紹介したあとに買い替えたり、止めたりしているケースが多々あります。改めて2023年7月現在で、使っているものをご紹介します。

スマートリモコン

高齢者の熱中症死亡事故のニュースを見るたびに、頼むから家族でスマートリモコンの導入を検討して欲しいと思っています。

認知症の母はもはやエアコンを操作できませんし、温度や湿度の数字の意味が理解できません。だからスマートリモコンでエアコンを細かく設定して、この夏も自動で室温を調整してもらっています。

離れた岩手の実家の部屋の温度・湿度がリアルタイムで分かりますし、真夏の今は「〇度以上になったら冷房をON、〇度以下になったら冷房をOFF」の設定にしているので、勝手にエアコンがON、OFFしてくれて助かってます。

寝室の照明のコントロールは、母が寝静まった夜間に常夜灯を自動でつけています。夜にトイレに起きる際、暗闇だとすぐ隣のポータブルトイレの存在を忘れるのですが、常夜灯のおかげで失敗が減りました。

わが家では、Nature Remo3とひとつ前のバージョンの2を居間と寝室に設置しています。

見守りカメラ

見守りカメラはいろいろ買い替えを行ってきましたが、今はこちらのAnker社のカメラにほぼ置き換わっていて、来月に完了します。

見守りカメラの新製品も出ているのですが、スペックとコスパから考えても今使っているカメラを超えてきません。

最近地味に使えているのが、家の外に向けてつけた見守りカメラです。屋外の設置ではなく、家の窓際において、窓越しに外を映しているカメラですが、めちゃめちゃ便利。

最初は雪がどれくらい積もっているかの確認のために使っていましたが、先日の秋田の大雨の際は、実家前の砂利道の水たまりがどれくらい大きくなっているかチェックに使いました。

砂利道は水はけが悪く、ちょっとまずい状態です。年々雨の量も増えているし、DIYでちょっと対策したのですが全く効果がなく、どうするか悩んでいます。

スマートスピーカー

スマートスピーカーは、母に予定を知らせるために使っています。

というのも、以前はカレンダーに予定を書き込んでいたのですが、日によってカレンダーの見方が分からなくなります。分からないとデイサービスの日でもないのに、準備して外に出ようとするのです。

最初は予定を知らせるサポート的な存在でしたが、字が読めなくなってきた母に予定を知らせるために、めちゃめちゃ重要になってきました。

新しいモデルが発売されていますが、わが家ではgoogle home miniが稼働しております。もし壊れたら、スマートディスプレイ(Amazon Echo Show)に替えるかもしれません。

Switchbotカーテン

朝5時くらいになると、居間のカーテンの片側を自動で開ける設定にしています。

母は朝起きてカーテンを開けるのかと思いきや、夜だと思っているのか電気をつけます。カーテンを自動で半分開けておけば、もう片方のカーテンも開けてくれるので、朝に日光を浴びられます。そうすると体内時計がリセットされて、昼夜逆転する回数が減るので助かってます。

まとめ

スマートリモコンは2台、見守りカメラは5台、カーテンは1台使ってます。遠距離在宅介護を続けていくためには、どれも欠かせません。

今後の可能性として、Switchbotカーテンを寝室も使うかもしれません。毎月帰省するたびにバッテリー充電が面倒なので、太陽光パネルでSwitchbotカーテンを充電するとラクになります。あとはスマートディスプレイを、居間や玄関先で使うなどが考えられます。

基本は介護で困り事が起きたときに、人に頼るよりも先に道具で何とかならないかを考えてます。また困り事が起きたら、思いもよらないものを設置すると思います。

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今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

7件のコメント

いつも沢山の気づきをいただき、ありがとうございます。2回目の投稿です。

一人暮らしの母の物忘れ症状が悪化したので、いよいよネット環境を整備することにしました。

母はかなり酷い難聴で、電話になかなか出てくれず困っています。
そこで、Amazon Echo Show 8 を購入して必要事項を紙に書き、画面に出して知らせたいと思います。

ひとつ伺いたいのですが、
この機種の「呼びかけ機能」を使えば、母が何か操作しなくても自動的に画面がオンになるのでしょうか?

もしそうであれば、見守りカメラも設置して、母がいつも座る椅子に座ったタイミングで呼びかけようと思います。

マカロンさま

はい。呼びかけ機能があれば、お母さまの操作は不要で一方的につながります。
自分のスマホのalexaアプリを立ち上げて、echoshow8を指定して呼びかけボタンを押せばつながります。家電批評の仕事で借りて使った経験がありますが、便利です。

電話に関しては導入されているかもしれませんが、電話機とモジュラーコンセントの途中に大音量と光で知らせるランプ(amazonにもある)もありますよね。

ありがとうございます!
Echo Show 8 はホントに便利なんですね。

ただ今、家電批評のくどひろさんページとブログと新著を精読しています。
いやぁ、ありがたいありがたい。どれもお宝情報満載で。

今の電話ジャックと母が好んで座る椅子が離れた場所にあるので、介護認定受けたら住宅改修制度を利用してジャックの増設し、電話の位置を変えます。
光のランプも購入予定です。

以前の私は機械操作がもの凄く苦手だったのですが、最近はテレビを自分で取り付けたりするなど、良い方向に変わってきました。

これからくどひろさんの便利グッズページを、穴があくほど拝見します。
本当にありがとうございます!

マカロンさま

ありがとうございます!

ちなみに介護保険の住宅改修のジャック増設は、付帯工事に該当するか福祉用具相談専門員に確認したほうがいいと思います。該当するか微妙なラインじゃないかと。わたしは20万円の使いどころを考えたまま、未だに使っていません。そろそろ使う時期かなと思ってます。

介護保険の住宅改修は、色々制限がありそうですね。とりあえず、電話延長ケーブルで対応したいと思います。ありがとうございます。

父が亡くなりしばらくお休みしていた介護生活ですが、いよいよ第2ラウンドがスタートしました。

これからも、くどひろさんの情報発信を楽しみにしています。

「基本は介護で困り事が起きたときに、人に頼るよりも先に道具で何とかならないかを考えてます。また困り事が起きたら、思いもよらないものを設置すると思います。」

これ、すごくわかります。
くどひろさんのブログにハマったきっかけは、このガジェットの使いこなしがめちゃめちゃ参考になったからです。
これからも楽しみにしています。
いつか、私のブログでも紹介させてください。

Yさま

よかったです!人って頼りになる場合ももちろんあるのですが、そうでない場合もめちゃくちゃあるのでわたしは道具のほうが先ですね。
はい、ブログでの紹介して頂けるとうれしいです!

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか