介護中の通院の移動手段は車、タクシー、どれを使うか?

皆さんは親の通院の移動手段は、何を使われていますか?

自分で車を持っている方、実家で親が車を持っている方もいると思うのですが、都内に住み子どもがいないわたしは、金食い虫な車は必要ありません。20代の頃はRAV4を所有してました、車を欲しがる昭和世代なので。

キレイに乗ったので100万くらいで売却できたのですが、レバレッジ200倍FXのおかげで、一晩でキレイにお金がぁ、ああ……。若い頃に投資で苦い経験をしたおかげで、今は慎重になりました。

うちは「外来」をリハビリ&エンタメと位置付けており、手足が不自由でデイサービスくらいしか外出のない母の貴重な機会と捉え、外を歩くため、外食を楽しむために、あえて通院しています。

コロナ禍で1度だけ訪問診療に切り替えましたが、母が本当に動けなくなるまでは、外来にこだわり続けたいと思っています。

遠距離介護が始まった当初、足の確保に悩みました。祖母と母の介護のため、盛岡で車が必要か検討しました。選択肢は、次の7つです。

  • 車を新車で買う
  • 車を中古車で買う
  • カーリースで車を借り、毎月支払う
  • カーシェアリングを契約する
  • 公共交通機関を使って、通院する
  • レンタカーで頑張る
  • 一般のタクシーや介護タクシーを使う

車を購入すれば、実家は駐車場代はかからないのですが、自動車保険や車検など経費はかかります。それに、当時は祖母の余命が半年と言われていたので、祖母が亡くなったあとも車が必要か? 母だけになったら、たまにしか乗らないからバッテリーがあがる? などの問題がありました。

現在は盛岡でもノンステップバスが増えましたが、つい最近まで高齢者にムチ打つほど段差のあるバスが平気で走ってました。都内のように電車移動はできませんし、タクシーは高い。実家近くにカーシェアはありません。

結局1年目は、新車の軽自動車リース(月12000円くらい)を裏技で1年だけ利用(普通は3年以上契約が必要)、母を祖母の病院へ連れて行って、認知症2人のエンドレストークを聞いておりました。

現在の移動手段は格安レンタカー&タクシー

その後、近所の格安レンタカーでの通院が最もコスパが良かったので、5年ほど継続しました。

ある日、介護保険外の介護タクシーを勧められ、その安さと便利さから変更。2年くらい利用しておりましたが、突然介護タクシーは、コロナとは関係なく2020年初めに終了。

参考までに、7年前に亡くなった祖母の転院で使った介護タクシーの話はこちら。

さらにコロナ禍で、近所の格安レンタカー屋まで営業停止。なので最近は、わたしがバスで30分かかる格安レンタカー屋まで行き、その車で実家へ向かい、母を乗せて病院へ行ってます。

通院が終わったら、母と一緒にレンタカーを返却し、そこから普通のタクシーで実家に帰るようになりました。正直、かなり面倒です。

もの忘れ外来まで、タクシーを使うと往復で1万円以上かかります。格安レンタカー&タクシーなら5000円もかかりません。ちなみに眼科は、往復4000円で済むので普通のタクシーを使っています。

都内ならば、流しのタクシーを捕まえられますが、盛岡は流しがほぼいない!手足の不自由な母を歩行介助しながらのタクシー探しはムリです。そこで、ある方法を思いつきました。

アプリJapanTaxiを利用

タクシーが呼べるアプリJapan Taxiを、使ったことはありますか?

わたしは都内で使うためにインストールしたのですが使わず、盛岡で使おうとしたら非対応でした。アンインストールしていたのですが、再びインストールしてみると、盛岡でも使えました!

スマホGPSで現在地を確認し、「今すぐ呼ぶ」ボタンを押すだけで、1分くらい検索して最も近いタクシーを配車してくれます。

特にありがたいのは、冬です。何時に来るか分からないタクシーを、ずっと待っているのは苦痛です。しかし、アプリ上にタクシーの移動の様子と到着時間が表示されるので、そのタイミングで車道近くに母と移動すればいいのです。

黄色い車のアイコンがタクシー。GPSで移動表示される

決済はクレジットカードを登録しているので、支払不要ですぐ降車できます。アプリ上で目的地を指定するので、行先を言わない、道案内なしで到着することもできます。ただ、ドライバーさんの癖なのか、料金を抑えるための親切心なのか、道を聞かれてしまいます。

盛岡のタクシー会社もいろいろで、運転席と後部座席にビニールシートで仕切り、運転手の今朝の体温を表示しているタクシー会社(記事タイトル下の写真)もあれば、マスクオンリーのタクシー会社もあります。

いずれ移動できなくなり、訪問診療や施設を検討する時期が来ると思います。その時まで、タクシーだ、レンタカーだとワイワイ騒ぎながら、貴重な外出の機会を工夫しながら楽しむつもりです。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか