【図解】認知症の母を支える 「介護の輪」を大きくするコツ

現在、認知症の母(70歳)は、たくさんの方に支えられています。今となっては日常化しているわけですが、この体制ができあがるまで1年ちょっとかかっています。

このブログでは、体制ができるきっかけを都度書いてきましたが、そういえばまとめたことなかったなぁ・・・ExcelにSmartArtっていう機能あるんだ・・使ってみよう! この2つが重なって、今日の記事になりました(笑)

母を支える 「介護の輪」

組織

改めて 「介護の輪」 を作ってみて、我ながら

「なんかすごいかも」

と。なにがすごいって、ここまで輪が拡大していることへの驚きです。この 「介護の輪」 は一気にできたわけではありません。この 「介護の輪」 は母だけで、亡くなった祖母の介護をしていた頃は、この輪が別にもう1個ありましたから、とにかく支えられているなぁと。

ブログのサブタイトルも、「ひとりでがんばらない」 ですから、これで輪がなくて “家族” のみだったら、やばかったです(汗)

ちなみに最初介護がスタートした時は、こんな感じでした。

介護スタート時の 「介護の輪」

組織2

ずいぶんと貧相な・・・最初ってどの人もこんなもんだと思います。ケアマネさんやヘルパーさんすら、輪に入ってない人がほとんどかもしれません。うちは祖母のケアマネさんがすでに母のケアをやってました。

輪がなんでこんなに大きくなったのか?どうやって大きくしたのか?を冷静に考えてみたら、大きく2つの理由がありました。

輪が大きくなった2つの理由とコツ

1.遠距離介護で、ひとり暮らしであったこと
2.偶然をうまく利用した

2つ目の理由の中に、実は「介護の輪」を大きくするコツが含まれていました。それは、

母が認知症であることを 「オープン」 にする

ということです。例えば、祖母のお葬式の時には、喪主という立場を利用してとにかく挨拶。そこで、

「実は・・・うちの母、認知症でして・・・・」 とオープンに。

当初親族はだれも知らなかったのですが、これで近所の全親族が知る事になりました。ご近所さんにも言う機会はなかったのですが、喪服でうろうろしてましたから自然と話す機会に恵まれ、認知症であることを伝えました。

民生委員さんはちょくちょく家を訪問してくれてはいたんですが、わたしが認知症である事を伝えるまで、母の認知症に気づかなかったんです。認知症である事を伝えてからは、家を訪れる頻度が増えました。

認知症をオープンに伝える ということに抵抗がある方も多いと思うんですが、うちの場合は ”結果として” 「介護の輪」は大きくなり、遠距離介護でも

「誰かが見てくれている」

という安心感があります。通っている認知症の病院が、在宅療養支援病院(24時間体制で訪問診療または訪問看護などの在宅医療を行い、患者さんの在宅療養をサポートする病院)であったという事も大きいです。いろんなノウハウを提供してもらいました。

認知症であることを隠したくなる気持ちもよく分かるんですが、オープンにするメリットの方が大きい というのが実感です。孤独で考えていても、何も広がらないんですよね。みなさん介護のプロだったりするので、聞くといろいろ教えてくれます。で、輪が大きくなります。

ブログの輪 もとても重要です!FacebookページやTwitterも含め、いろんなご意見を頂いて勉強になります。

「こんな事書いて、誰の役に立つんだろ?」

という、我が家のしょーもない話でも、意外と共感して頂いたりするんですよね。これもオープンにしないと、分からないことです。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

2件のコメント

介護の輪、すごいですね!我が家でも去年の6月から輪が広がりました!我が家は義理の両親がW認知で二人暮らし。私達長男夫婦は別世帯なので、週イチ様子を見に行ってます(車で1時間)。別世帯だったため気づかなかったゴミ屋敷状態からの大掃除、地域包括支援センターへの相談、介護認定、二人の認知症発覚、病院受診、ケアマネさんやヘルパーさん、訪看さんの訪問、デイにリハビリ、お弁当の宅配サービス…まだ1年経っていませんが、かなり助かっています。ご近所さんにもはっきり伝え、だいぶ楽になりました!仕事を続けながらだとどうしてもやる事が限られてくるので、助けて下さる方々に本当に感謝です?

1104yummyさま

いつもコメントありがとうございます!

1104yummyさまのコーディネート力もないと、ここまで広がらないと思うのですごいですね。
わたしも助けてくださる方々には、ただただ感謝しております!

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか