認知症の母のステキなところは、文句を言いながらもデイサービスにきちんと行くことです。
「おら、明日は休む」
おら(=わたし)は方言であり、悟空ではありません。わたしの帰省中、息子が帰ってきていることを理由にして休もうとする(意味不明)母ですが、何回かスルーするとデイの準備を始めます。
認知症が進行する前に習慣化できたのですが、困っていることもあります。デイは火・金の週2回なのに、毎日デイの準備を始めるのです。
今は岩手に居るので、「今日はデイの日じゃないよ」と直接言えばいいのでラクです。東京に居るときは、見守りカメラで母の様子を毎朝確認し、デイの連絡帳や巾着を準備し出したら、わたしが電話で食い止めています。
最近は間違う日がどんどん増え、見守りカメラを増設。カメラによる声掛けを試みたのですが、母にカレンダーの予定を確認させ、間違いに気づかせるまでの長い会話になると、電話のほうがラクなので、今は見守りカメラ&電話の組み合わせになりました。
認知症の母が「今日」を知る方法
認知症の母は、日付も曜日も全く理解していません。先日の長谷川式認知症スケールの質問でも、2021年1月18日(月)が正解のところ、?年4月?日(?)と、1ミリも当たりませんでした。
そんな一人暮らしの母がどうやって今日の予定を把握しているかというと、メインは居間にある紙の壁掛けカレンダーにわたしが書いた予定と、その真下にあるデジタル電波時計を見比べて、確認しています。(読み進めると、実際の写真が出てきます)
このやり方で7年、認知症の母でもデイの準備はできていたし、ヘルパーさんが来る前に買い物のお財布を用意できていました。しかし認知症の進行で、次第に機能しなくなったのです。
そこで新たに、2つの方法を試してみました。
曜日を最優先!メガ曜日日めくり電波時計
1つ目は、カレンダーの空欄に何か文字を書くようにしました。
わたしが岩手に居るとき、ヘルパーさんは来ないので、カレンダーに空欄ができます。(東京に居るときは、空欄はない)以前は、空欄=予定がないと理解していたのですが、最近は「もしかしたら、デイの送迎車が来るかもしれない」と勝手に考え、準備してしまいます。
そこで、空欄に「予定なし」と書いてみました。しかし母は「予定」が読めず失敗。読めない漢字が増えており、「閉める」もダメでした。そこで「休み」と書いたところ、理解できました。母は年中休みなのに、わざわざ「休み」と書いています。
2つ目は、母に曜日を分かりやすく伝えれば、デイの準備をしなくなるかも?と考えました。
新しく購入した商品は、アデッソの『メガ曜日日めくり電波時計』です。この商品は、うちで長年利用しているデジタル電波時計の派生として、ブログでご紹介済(下記記事)なのですが、実際に購入しました。
母は小さい字が読めない、あるいは注意力不足なので、時計の時間表示よりも日付や曜日を優先した表示のほうがいいと判断しました。
購入して数日ですが、認知症がかなり進行していても、曜日や日付を理解しています。やはり曜日の表示が小さくて認識できなかったようです。すぐ下の写真をみれば、一目瞭然。曜日、デカッ!
このメガ曜日日めくり電波時計を、アナログ壁掛けカレンダーの真下に設置。母は電波時計の日付と曜日から、アナログカレンダーの今日の予定を見つけて行動する仕組みです。1番上のアナログ壁掛け電波時計は一応読めるので、こちらも併用中です。
在宅介護している方なら、月曜日は訪問リハビリ、火曜日はデイサービスなど、曜日単位で予定が決まっているはずなので、デジタル電波時計なら紙をめくる必要もなければ、日付が狂うこともなく安心です。2,500円の超優れものです。
デジタル電波時計を認知症介護に!と書いているのはきっと、わたしの本だけだと思います。amazonレビューを読んでも、かなり多くの方が利用されていて、デジタル電波時計は認知症介護のスタンダードになりつつあるのかも?
今まで使っていたデジタル電波時計は、お薬カレンダーの右上に移動。これまでの電波時計は小さかったので、大きい表示にしたところ見やすくなったと母は喜んでおりました。これで薬の飲み忘れも減ってくれるといいです。
音声配信voicyの最新回は、このブログのお問合せ欄に来る「介護のお悩み」にわたしが返事をしない理由について語りました。頂いたコメントへの音声返信の時間もありますよ↓
今日もしれっと、しれっと。
工藤さんへ
いつもありがとうございます。
テーマと関係のない質問ですみません。
義母(別居)が車の免許を返納するので、2週に一度買い物介助が必要になりました。
父の遠距離介護もあるので不安です。
以前、くどひろさんと奥様がそれぞれ介護なさっていた時期があったと聞きました。
お互いを尊重して頑張れたコツや気持ちの持ちようなどありましたら教えてください。
sakoさま
テーマと関係ない質問、大丈夫ですよ。
妻は富山県に住むお母さんの遠距離介護をしていて、わたしもその時岩手に遠距離介護をしていました。こういう状況だったので、自分の親は自分で見ることが基本。夫婦でやっていたことは、情報交換くらいでした。わたしが富山に行くことも、妻が岩手に来ることもありません。介護ポストセブンの下記記事に詳しく書いてあるので読んでみてください!
https://kaigo.news-postseven.com/8133
工藤さんへ
コメントありがとうございます。
介護ポストセブンの記事も読みました。
主人は母親(義母)の買い物介助を自分でやろうとしていますが、私の父の介護も今まで通り一緒にやろうと言います。
でも、記事を読み、お互いが自分の実家の親を見るのが最善かなと思いました。
また改めて主人に話してみます。
家電批評、4軒目のお店でやっと購入できました。
現在の父の状態ではカメラは難しいですが、人感センサーなら使えるかもしれません。
いつも、ありがとうございます。「メガ日めくり」試してみようと思います。月毎のカレンダーと、大きな日めくり、そして新聞を見て曜日を確認するのですが、「曜日」を一番気にしているようなのでこれは役立ちそうです。
すこし認知症が進んで、テレビを楽しめなくなってしまいました。好きそうな番組を録画して、見せてあげようとしたのですが内容が分からなくなっているようです。唯一の楽しみを少しでも長くと願っています。
お母様のテレビ鑑賞に工夫をされていますでしょうか?参考に教えて頂けるでしょうか?宜しくお願いします。
マルコさま
うちも新聞で日付を確認していた時期もありましたが、最近は新聞があまり機能しなくなり(きちんと片づけないで前日の新聞があることも)、この電波時計になりました。
テレビの件ですが、わが家ではスマートリモコンを活用しています。決まった時間に、NHKうたコンにチャンネルが自動で変わるので、母が見逃すことがなくなりました。詳しくはこちらの記事を読んでみてください!
https://40kaigo.net/long-distance-care/21887/
くどひろさま
教えて下さってありがとうございます。
スマートリモコン勉強してみます。今日、「家電批評」を読んでみました。苦手な分野ですが、必要に応じてチャレンジしていこうと思います。
我が家にネット、Wi-Fiの環境を整えたのも主人の認知症がキッカケでした。今はまだ切羽詰まった課題が発生していませんが、その時期に予習して備えていこうと思います。
これからも、宜しくお願いします