母の口癖にこういったものがあります。
お風呂で洗濯物についた、トイレットペーパーをシャワー流していた(詳しくはこちら)わたしへの言葉ですが、それ以外でもよく言われます。
父が家出をしなかったら、わたしは介護をしていない
父(74歳)が家出をしてなかったら、今も夫婦同居で父が母の介護をしていたと思います。父とはいろいろありますが、子供思いの父ですので、自分で介護したと思います。わたしが介護することは、きっとなかったでしょう。
25年にもなる別居生活ですが、父と同居していたら、母は緊張感から認知症にはなっていなかったかもしれません。緊張感というのは、両親は昔ながらの亭主関白夫婦です。極端な言い方をすれば、「めし!ふろ!」的な感じです。
冒頭の母の口癖も、これで理解して頂けたかと思います。
父が認知症介護をもししていたら?
亭主関白の父ですので、認知症の母が同じことを何回も言ったり、もの盗られ妄想を言ったり、失禁したらきっと怒鳴りつけると思います。そうしたら今頃、母の認知症はかなり悪化していたと思います。
イベントに参加すると、この亭主関白タイプの70代くらいの男性が、
「妻がね何回も同じことを聞くもんだから、しつこいって怒鳴ってやったんですよ!」
とか、平気でいいます。今の60代以降の世代ならば、こういう夫婦の形はたくさんあります。ひと昔前までは、かかあ天下派より主流です。
まさかの仮説
ある調査によると、現在ではかかあ天下派は6割にまで上昇しているとのこと。50代以下は、女性の方が強くなっています(笑)認知症の男女比はいろんな説がありますが、6:4で女性が多いというデータがあります。ということは・・・
・亭主関白タイプが多い60代より上の世代は、認知症女性の症状を悪化させている
(認知症きっかけで変わること、よくあります。でも仮説なのであえて言い切る)
・かかあ天下が多い60代以下は、男性がおとなしいので認知症女性の症状を悪化させない
・認知症は女性の方が若干発症する率が高い
つまり、認知症の総数は増えていっても、亭主関白率が低下するので、やさしい認知症ケアをする男性が増える。結果、認知症の進行するスピードは全体として低下する。総数は増えても、軽度レベルで留まる人が増えるという仮説(笑)
本当は、認知症への理解が浸透して、医者や薬のレベル、ケア方法も向上し、仕事と介護を両立している人も働きやすい環境になることで、認知症が進行するスピードがゆっくりになる・・・これが理想です。
父と母の関係を見ながら、かなり飛躍した仮説を頭の中で・・・この話の最終的なオチ、それは、
「父が認知症介護をしなくて、本当によかった」
ということです。息子の自分に介護が回ってきちゃいましたが、冒頭の事を言われるたびに、これでよかったんだなって思います。
今日もしれっと、しれっと。
認知症が認知wされてきたこともありこれからは少しずつ認知症が進むのスピードは落ちるのかもしれないですね。
ただ、たとえ亭主関白であっても身内に介護してもらえる方が歩んできた人生を考えると幸せなのかも。
特に40kaigoさんのお母さんは子供がいて良かったて思ってますよ。
せきぐさま
コメントありがとうございます!
そうですね。認知症の人にとって「長年親しんできた」ことやモノって大切だと思っているのですが、それが「亭主関白」であろうと幸せと考える人も一定数はいますよね。過ぎる言動だけは控えてほしいですけどね。