認知症の母の災害時避難のため「あんしん連絡パック」を作成した

1か月ほど前に、こんな記事を書きました。

母は認知症で手足が不自由なので、大きな災害があったときは自力では逃げられません。

わたしが遠距離介護中であれば何とかなりますが、東京に居るときに災害が起きるかもしれません。たまたま身体障害者手帳の申請で盛岡市役所に行ったので、そのついでに災害時要援護者名簿に登録を行ったのが1か月前の話です。

その後市役所から地域の民生委員さんへ連絡が行き、わたしの遠距離介護のスケジュールに合わせて実家に来て頂きました。その時に頂いたのが「あんしん連絡パック」です。

あんしん連絡パックの作成

盛岡市の場合は、この「あんしん連絡パック」のありかを冷蔵庫の横に貼り付けておいて、災害時や救急隊員が駆け付けたときにこのパックの中身を見て、近親者に連絡を取ったり、血液型や病歴を把握したりするために使います。

「あんしん連絡パック」は厚めのクリアファイルに、緊急連絡カードとかお薬手帳、健康保険証のコピーなどを入れておきます。家族の連絡先やケアマネさんの連絡先、通っている病院などを記載しました。

冷蔵庫の横に貼り付けておくと、母がどこかに片づけてしまって「あんしん連絡パック」が機能しない可能性があるので、「〇〇」にあると表記する紙だけを貼りました。さらに玄関の内側にはこの家には「あんしん連絡パック」があるよをお知らせするシールを貼りました。

あんしん連絡パックがあるとお知らせするシール

また災害時要援護者名簿にも登録しましたが、地域支援者(責任は伴わない、ご近所さんなど実際に支援する人を書く)は書かなかったので、具体的にどれくらい機能するものなのかは正直分かりません。めったに使うものではないし、できることなら使わないほうがいいわけですけど、本当に念のために登録しました。

震度5までの地震は何度も経験していますが、東北新幹線が2度ほど不通になっても実家のインターネット環境までは寸断されませんでした。ネットさえつながっていれば、安否確認はすぐにできます。

でもネットすらつながらなくなったとき、この「あんしん連絡パック」が機能することを祈るしかありません。

民生委員さん、うちの母と話したことがあったらしく、その時は認知症とは思わなかったと言ってました。本当に短時間であれば気づかないかもしれません。

民生委員さんは同じことを何度も言う人によく遭遇するお仕事らしいので、それが認知症なのか年相応の老いなのかまでは、判断できなかったということですかね。まさか認知症ですか? とは質問できませんしね。

音声配信voicyの最新回は、どうも自分の記憶に残らないジャンルがあるという話です↓

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか