高画質で室内すべてが映る介護見守りカメラ「スマカメ180」体験レビュー

スマカメ180

激推しの介護グッズで、自著でも紹介させて頂きましたPlanex(プラネックス)社の「スマカメ」シリーズ。

認知症カフェ等でリアルでお会いした方は、わたしの「スマカメ」の儀式を1回は受けていると思います。多くの介護者がその画質のキレイさとカメラ本体の値段の安さに驚き、「スマカメ」を購入しています。わたしのような遠距離介護をしている人はもちろん、在宅介護でも仕事中に家の様子をチェックするために利用している介護者もいます。

そんな「スマカメ」シリーズの最新作が、「スマカメ180(CS-QV60F)」です。名前のとおり、水平180度・垂直100度の広角レンズが入っているため、部屋に死角がなくなるほど全体が見渡せます。またフルHD(1920×1080ピクセル)と高解像度になっているので、細かいところまでハッキリと鮮明に見える優れものです。

「スマカメ」にはマイク機能がついているので、認知症の母が居間でどのテレビ番組を見ているか、音を拾える仕様になっています。この「スマカメ180」のカメラにはスピーカーも内蔵しているため、わたしの声をカメラ本体からスピーカーのように出して母に伝える機能がついています。

「デイサービスの準備できた?」「お薬飲んだ?」とスマホで声かけをすると、カメラからその声が出ます。認知症の方だと、最初カメラから音が出るという認識がないのでビックリされることもあります、慣れが必要になります。それではこの「スマカメ180」を開けて、家で試してみます!

プラネックス社のカメラを推す理由

介護イベントでこのネットワークカメラの話になることもあるのですが、他社を選ぶ人もいますし、さらに安い海外製を選ぶ人もいます。わたしに発言権が回ってきた場合は、必ず他社ではなく「スマカメ」を推してます。

なぜかというと他社カメラよりも、セキュリティが強固だからです。外部からのカメラ接続方式は、他社は共通のものを使っています。対してプラネックス社は、PLANEX方式という独自の方法を採用しています。分かる人にしか分かりませんが、開発コアメンバーの中にあの「DOS/V」を開発した竹村譲氏・羽鳥正彦氏が名を連ねているのも、なんとなくですがセキュリティに安心感があります。

スマホでの視聴時の通信量を低く抑えているうえに、スマカメは100万画素以上と高画質です。親機がないと動かない他社モデルもありますが、スマカメは単体で使用可能となっています。また設定が簡単で、女性やお年寄りでもすぐセットアップができます。2014年に発売したQR10というモデルも、いまだに精力的にアップデートを繰り返していて安心できます。

価格.comのプロダクトアワードで3年連続金賞を受賞している「スマカメ」は、既に累計販売台数が10万台を突破しています。わたしは介護用として使っていますが、赤ちゃんを見守る「Amazonベビーモニターランキング」でも上位を独占しています。ペット用で利用される方も多いです。

セキュリティに関してのプラネックス社の見解

先日のNHKスペシャル「あなたの家電が狙われている~インターネットの新たな脅威」という番組で、こういったネットワークカメラの問題が指摘されました。カメラの映像が世界中で垂れ流しになっていたり、カメラから中国語が聞こえてきたという内容でした。

わたしのブログにも、安い海外製カメラがあったからそっちを買うというお声を何件か頂いたのですが「それは止めてください!」とお伝えしましたし、SNSでも注意喚起しました。プラネックス社はこの件に関して、公式サイトにこう発表しています。

他社製品に関しては、どの様なネットワークを通じカメラの映像を視聴するか判りませんが、弊社ネットワークカメラではセキュリティーを考慮し、外部からの不正アクセスを防ぐとともに、安心して使用できる日本国内に自社サーバーを構築し運用しております。 また、パスワードもサーバー側に保持せずお客様がお持ちのネットワークカメラ側に保存し、認証される仕組みになっております。その為、お客様の方でパスワードを変更して頂くことで、ネットワークカメラのアクセスコード(UID)とパスワードをご存知の方以外の視聴はできなくなります。安心して弊社ネットワークカメラをご使用ください。
引用元:https://www.planex.co.jp/news/support/20171130_camerainfo.shtml

スマカメ180・開封の儀

それでは「スマカメ180」を開封していきたいと思います!

スマカメ180

箱を開けるとカメラ本体、ACアダプタ、説明書、チラシ、「スマカメ作動中」と書いたシールが入ってました。

スマカメ180

スマカメ恒例の開封シールです。ちょっと怖い文言ですが、気にせずシールをはがします。

CS-QV60F

こちらがスマカメ180本体です。カメラを保護するフィルムが貼ってあります。

CS-QV60F

スタンドを垂直に立ち上げてみると、こうなります。

スマカメ180

このスマカメ180は、このように分解が可能です。なぜ分解する必要があるかというと・・・

スマカメ180

こちらのマグネット用ウォールマウントキット(CAM-ST03)を使うために、分解が必要です。

CAM-ST03

箱を開けると、こういった半球のマグネットが入っています。

スマカメ180

木の壁などにスマカメ180を取り付けたい場合、このマグネットをまず取り付けたあとでスマカメ180を取り付けます。

CS-QV60F

このように角度調整も簡単にできます。

CS-QV60F

スマカメ180の背面にマグネットがついているので、冷蔵庫の扉のようにマグネットが直接つく場合はダイレクトで取付もできます。

スマカメ180

スマカメ180レビュー

まず驚いたのが、画質のキレイさです。現在使っているCS-QR20では、母が元気だということは分かります。しかし画像が少し荒いので、居間で何を読んでいるのか、何を食べているのかボヤっとしています。スマカメ180では、鮮明に映ります。

あとは広角なので、部屋全体が映ります。すごく広いお部屋に住んでいる方や、行動範囲の広い方を介護している場合などは、すごく便利だと思います。

音声機能を使ってみたのですが、いわゆるトランシーバーのような使い方です。スマホのマイクボタン(下写真)を押している間しゃべると、その声がカメラから出てきます。わざわざ電話するのが面倒、そもそも携帯電話を持ってない、電話に出てくれないなど困っている介護者は、スマカメを使ってコミュニケーションが取れます。

一方で難しいなと思ったのは、うちはCS-QR20(下写真)を居間の上のほうにある神棚にセットしています。ここにスマカメ180をそのまま置いてしまうと部屋全体が見えるのはいいのですが、神棚のお酒まで映ってしまいます。なので、今お使いのスマカメから乗り換えを検討している場合は、置く場所を再検討する必要があります。

スマカメ

これがQR20で映っていた範囲。こたつ回りしかカメラには映りません。

スマカメ180 QR20

こちらが「スマカメ180」を同じ位置に置いた写真です。高性能過ぎて真下にあるテレビや神棚の横のお神酒まで映ってしまいます。それでも部屋全体が映るので、あとは置く位置を検討する必要があるでしょう。

スマカメシリーズ

わが家では居間をQR20にして、玄関先にスマカメ180を設置して「動体検知」機能を使ってみようかと思っています。玄関先でこの機能を使うと、来客のときにスマホに通知が来ます。通知が来たら、スマカメを起動すれば誰が来たか分かります。そこで宗教系だったり、押し売りがきた場合は、カメラからわたしの声で追い払うこともできるかなと。あとは看護師さんとか、ヘルパーさんとか来たら、カメラ越しに用件を伝えてもいいですしね。

母の寝室で使ってもいいし、居間の設置場所を工夫するという方法もあります。スマカメを切り替えながら、岩手の母を東京から監視できるというのは、本当に安心します。2台になればより監視できる範囲が広がるので、もっと安心になります。

この画質と広角に映るのはすごいですね、どう使っていいか困ってしまうほどの優れものです。これで15000円ですから、コスパ良過ぎです。どう使いこなしたらいいかという課題が残っていますが、スマカメ180オススメです!

Planex 防犯カメラ スマカメ 180°パノラマ CS-QV60F

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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか