40代を振り返って、すごく不思議な人生だなって思います。

今年46歳になりますが、こんな40代になるなんて20代・30代の時は予想もしていませんでした。

会社員として、割と順調にキャリアアップできていると自分では思っていました・・・30代途中で介護離職するまでは。

調子に乗って偉くなって、管理職になったのは失敗でした。そもそも偉くなりたいなんて思ってなかったのに、引き受けてしまったのがいけませんでした。

今となっては組織のリーダーになって、チームをまとめたりした経験は役に立っているのですが、当時は思い悩んで、自己啓発本やビジネス本を読み漁っては、悩みや苦しみを逃がす毎日でした。

サザエさんの放送時間には、もれなく「会社に行きたくねぇ・・」と思ったし、カレンダーを見ては、この日は重要な会議がある・・と会議日程ばかりが頭に浮かびました。

30代の時に予想していた40代は、会社員の仕事の延長。おそらく、40代前半で6社目の会社に転職していたことでしょう。それがまさか、祖母や母の遠距離介護と認知症介護が始まって、途中で父親も看取ったりして、気づけば40歳から45歳までの間に3人も介護してました。

この状態で、会社員として介護と仕事の両立をしたら神だったなと思いますが、そんなムリをせず人生を楽しみながら3人を介護できたのは良かったなと今になって思います。

以前は会社員生活から早く脱出して、アーリーリタイアして、悠々自適な生活をと思って投資の勉強もやってましたが、うまくいかず・・・。介護という偶然のおかげで会社員生活からは脱出できたので、今は目指せ「生涯現役」です。たくさんのシニア世代と会いましたが、やっぱり現役の方は若々しいし、健康だし、人生楽しそうです。

だから一生働きたいし、社会とつながっていたいと思います。このお仕事なら、割と最後までニーズがありそうですしね。

正月は仕事の予定がなかったのに・・・

介護ブログを立ち上げて、書き続けて6年目になりました。

爆発的なアクセス数ではありませんが、それでもTwitterもFacebookもフォロワーさんが1,000人を超えました。かなりなスローペースですが、地道に、ただ地道に発信し続けたら、こうなってました。

売れないと思った認知症の電子書籍が思った以上に売れ、それがきっかけで書籍ができあがり、気づけば3冊も本を出してる・・・他の作家さんの足元にも及びませんし文才もないのですが、それでもうれしいです。

わたしの本を読んで介護スタンスが変わったり、悩みが消えたり、生きる気力が湧いたり、本当にうれしい感想ばかり頂き、人の役に立っているんだな、これって年収1000万もらっても得られない喜びだなって思います。「お金以外に大切なものがある」って、これか!と思うことがしょっちゅうあります。

今年の正月に書いた記事「父親の話を電子書籍にする!」これといくつかの講演しか、今年の仕事は決まってませんでした。

電子書籍タイトルもやっと決まり、お値段も決めました。プロットでもないのですが、こんな話を盛り込むということも決めました。でも、まだ書き始めてません・・・これを電子書籍で吐き出したら、本当に自分の中で一区切りできるだろうな・・・

そして4月。何の仕事の予定もなかった1月とは全く違って、12月までこんな仕事があるな!というのが見えました。まったりした年になると思っていたのですが、それなりに忙しい年になります。

人って死ぬんだと思った

父親が死んだとき、「人って、突然死ぬんだ」って強く思いました。病院で虚ろだった父が元気になって、ビール飲んで、焼肉食べて、その2日後に突然死ぬって、どういうこと? 未だにそれは思います。

テレビのニュースで、30代・40代・50代という若さで亡くなる方々を見て、自分もいつどうなるか分からないなと思うことがよくあります。そう思うことで気持ちが沈むわけでもなくて、むしろ何をやるにしても「今しかない!」と思うようになったし、「なに、その仕事?」と思う未体験の依頼も受けるようになりました。

あとは年齢的に忘れやすくなっていることも、認めないといけません。なので、何でも思いついたらすぐメモを取るという習慣がすっかり身につきました。スマホメモには、大量にいろんなことが書いてあります。そのおかげもあってか、思いついたことを実行する確率が20代より上がりました。

明日は静岡で講演会、その次の週は都内でクローズドのプチ講演会です。

会社員の時と違って、ひとつひとつのお仕事がありがたいし、愛おしいし、大切に思います。そうやって仕事をしていると、なぜか次のご縁につながるから不思議です。面白そう、やったことない、好きな仕事しか受けてないとはいえ、ほぼお仕事は受けちゃっています。どうしてもモチベーションが上がらないものは、断ってます。その断ることができる感じもフリーランスっぽくて、楽しんでます。

人生どう転ぶか分からないとよく言いますが、本当にそうだし、すごく不思議な人生だなって思います。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

5件のコメント

初メールさせて頂きます。
4/14日「裾野市の講演会」に出席しました
とても楽しかったです(久しぶりに笑った)
毎日ピリピリしてる状態の私ですが
自分が変わろうと努力します。ありがとうございます

ゴンさま

講演会にご参加いただき、ありがとうございます!

いろんな方と講演の最後にお話した中に、ゴンさまもいらっしゃったかもしれませんね。

講演で楽しいとか笑ったという感想が一番うれしいです、ブログにも気軽に遊びにいらしてください!!

くどひろさん
こんにちわ
そうですよね、自分の人生を振り返ってすごく不思議な人生だなって思います。うちはもともと事情がある家庭というのもあって…嫌いではないけど親と一生関わりたくない…そんな日々でした。
うちは母が悪くて、父が車いすで身体的要介護になってから、ある日突然思いました。
母が歩けなくなったら?とか
母が認知症になったら?
とここ数年、見えない未来をずっと不安に思ってました。が次々にそれが現実になりました。

しかし不思議ですね、その瞬間は絶望の淵に立つけど、その瞬間一歩一歩できることだけをやったら
(悩みながらも)何とかなるものですね。素直に周りに心の葛藤や悩みや不安を打ち明けて助けを求めるのも大事です。もちろんまだまだ変化はあるでしょうが。見えない不安が薄くなって今の方が前向きになりました。数年前の私が恐ろしく悩んだ不安が現実になった今の方が笑顔で親と毎日あってるのが本当に不思議です。

訂正 
母が悪くて→母が体が悪くてです
すみません

だんご46歳さま

ホントおっしゃるとおりで、その瞬間でできることをやっていると何とかなるんですよね。見えない先は見えないのだからそりゃ不安で、見える身近なところにフォーカスを当てるとなんとかなるから人生面白いです。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか