認知症の 「我が家流」 リハビリテーション・レクリエーションってなに?

アルツハイマー型認知症の母(70歳)は、とにかく 「デイサービス」 に行きたかりません。

理由は亡くなった祖母が、「デイサービス」 を拒否する姿を見ているからです。何回か?「デイサービス」 を薦めたのですが、どうしてもイヤというので、今はムリに行かせないようにしてます。ストレスで認知症が進行してしまうのも、いやなので・・・・

ただ、「デイサービス」 で行われている 「認知症」 のレクリエーション、リハビリテーション というのは、意味あってやっていることなので、その要素を 「我が家流」 にアレンジして、取り組むことにしました。

「デイサービス」 で行われる 「回想法」 「音楽療法」

わたしも以前、デイサービス見学に行って、「音楽療法」 を体感しました。昔懐かしい歌謡曲、童謡をみなさんで歌ってました。当時はそれがどういう意味か分からず、

「DAMってビックエコー以外でも、普及しているんだなぁ~」

そこばっかり気になって、「音楽療法」 だったというのは、ずっとあとに知りました。「回想法」は昔の思い出を自由に話してもらうんですが、これはいつもやってます・・・・もーいいよ!ってくらい、聞かされてます(笑)

なので、「我が家流」 の 「回想法」 は、9回も引越し経験のある母を、当時住んでいた地に連れて行って、その当時の話を聞くというのをやってます。マシンガントークになるので、いつもびっくりします。しかも、記憶の定着が、他の出来事と比較しても格段にいいんです。

何回も来ているヘルパーさんの名前や顔は覚えてないのに、住んでいたところへ行ったことだけは覚えているんですよね・・・恐るべし、「回想法」。そして、「我が家流」 の 「音楽療法」は、あることがきっかけで始まりました。

エンディングノートを書いてもらったら・・・

現在、エンディングノートを作成中ですが、母はこう書きました。

もしもの時に

介護時にずっと手元に置いておきたい大切なもの → 舟木一夫のCD
棺に入れてほしいもの → 舟木一夫のCD、写真集

えっ?舟木一夫が好きなのは知ってたけど、棺にまで入れたいの? びっくりなエンディングノートの内容でした。認知症になる前は確かに、舟木一夫の曲を聴きまくってました。CDも何枚も持っていて、それをウォークマンにいれてコンパクトにしました。しかし、ないんです・・・そのウォークマンが。

わたし: 「そういえばウォークマンって、どこいったの?」
母:    「故障か、電池が切れたかも」

出た!得意の創作話。そう簡単に故障しないし、電池は充電タイプだし・・・また、どっかになくしてしまったようです。

認知症を発症してからは、舟木一夫を全然聞いてないので、エンディングノートに書いてあった 「舟木一夫写真集」 をamazonでまず購入。舟木一夫のCDはTSUTAYAでレンタルして、CD-Rにコピーしました。

そしてウォークマンは・・・

昔の人なので、CDラジカセにしました。厳密に言うと、CDラジオでカセットは使えません。コンパクトですが、程よい大きさでウォークマンほど小さくないので、これなら失くさないでしょう。こちらもamazonが活躍してます、地方都市在住にはありがたいです。

百ます計算とか、ココナッツオイルとか、認知症に効くと言われれば、なんでも試してますが、たぶんこの 「舟木一夫の音楽療法」 は絶大な効果を示すのでは?と期待しています。

2013年はいろいろあったので、XMASプレゼントとして母に渡します。母はひとり寂しく、年を越すことになりますが、”一夫” がなんとかしてくれるでしょう、きっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか