母の 「長谷川式認知症テスト」 3年間の推移

コウノメソッドを軸に、週1回のデイサービスと訪問リハビリ、そして最近始めた日清オイリオの健康食品 「メモリオン」・・・2015年はこのケアプラン、このお薬で1年過ごしてきました。

メモリオン
接し方に関しては、基本は 「褒める」これを軸にしました。3月にあったおしっこで濡れた母を百貨店の中でおんぶした事件があってから、とにかく 「動かす」 ことにも注力しました。

長谷川式認知症テストの3年間の推移

長谷川式認知症スケール(30点満点)は、あくまで指標でしかありません。でも1年に1回、この12月には受けてもらうと決めているので、今年も受けてもらいました。その結果がこちらです。

長谷川式認知症スケール

1回目から4回目までは最初の1年で受けたテスト、それ以降は1年毎に受けています。一般的には赤線の20点以下が、「認知症の疑いあり」 という判定になります。

結論から言うと、キープできています。2年前と変わってません。かかりつけ医にも、これはいいですね!と言って頂きました、やはり点数は、一般的には年々落ちていくものだと。それを食い止めるのが、わたしのお仕事でもあります。

ケアプラン、コウノメソッド、健康食品、接し方など、今のところはどれも順調です。1年後には分かりませんが、試してきたことは間違ってなかったと思っています。

72歳という年齢は、認知症では若い方なので進行も早いはずですが、それでもキープできてます。

テストの内容

わたしは母がテストを受けてる横で気配を消しながら、駄菓子を食べてました。なにそれ?と思われるかもしれませんが、本当です。診療所に駄菓子売り場があって、ご近所の子どもたちが来て買っていくんだそうです。

ホント、ステキな診療所ですよね。懐かしのヨーグルもフーセンガムも”おまけ” は、でませんでした。

20151207_112642
それでも耳は認知症テストの方に全力集中してまして、看護師さんの質問にどう答えるかをずっと聞いてました。

看護師さん
年齢はおいくつですか?
63歳
看護師さん
今は何年ですか?何月?何日?ですか?
えっと・・・平成23年、3月くらいかな・・・13日か?

相変わらずの絶好調です(笑)

母は年齢と日付がいつもダメです。要介護認定で2年ぶりくらいに72歳!と正解を出しておきながら、今回のテストはサバ読みすぎでした。1番当てちゃいけない要介護認定で正解して、テストでは外すっていう・・・

それ以外は割と答えられますが、今回は野菜10個も何回もたまねぎ、たまねぎって・・・おまけで21点という感じもしましたが、いつもの調子で間違えているという感じでした。

テストはこんなですが、わたしの体感的には割と調子いいんです。どういいかというと、「えっ?」 っていう瞬間が多いのです。例えば、

昨日、デイサービス行ったらさぁ
くどひろ
き、きのう??合ってるよ・・どした?

さっき食べた土鍋のごはんさ
くどひろ
ど、土鍋・・・さっき食べた食事、覚えてんの!!

普段なら絶対に忘れていることを、たまにですが覚えていることがあります。この回数が多くなっているので、調子がいいかなと思っています。これを5年とか10年とかキープできたらいいんですけど・・・今のところ3年でもかなり優秀です。

2016年もこの調子でいってもらいたいですね。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

2件のコメント

長谷川式の点数の変動を見ていると、アルツハイマーでは無いですね。
前頭側頭型の方は、短期記憶障害が無くとも、アルツハイマーの方と同じ様な行動が見られる事が有りますね。前頭側頭型は、行動すると時過去の記憶を使わない事がよくありますよ。記憶できないのと覚えている記憶を使わないのは、表に出る症状としては、差があまり無いですから。
冷蔵庫に同じ物が沢山になるのは、アルツハイマーは買い物に行くたびに買ってくる為。前頭側頭型は、有るだけ買ってくる(買い占める)為。と両者の違いが有りますよ(両者の差を強調した表現ですが)。

hokehokeさま

お久しぶりでございます。

まさにご指摘とおりで、今はピック病で診断をうけてピック対応しております。最後のたとえがとても分かりやすいですね、なるほど!と思わず声出してしまいました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか