認知症の母は、78歳で要介護2です。
認知症がかなりのスピードで進行中ですが、これまでは近所の美容室でカットと白髪染めを2か月に1回くらいのペースで通ってました。
近くてもタクシーで美容室まで行き、わたしが歩行介助して中に入ります。美容室側も状況を理解してくださっているので、おそらく同じ話しかしない母になんとなく話を合わせ、髪の毛を洗うときも歩行介助をしてくださっているのだと思います。
施術の様子をあまり知らないのは、母を預けたあとは電話が来るまで近くの喫茶店で時間をつぶすからです。お客さんが次々来るので、待合室にはいられません。
78歳になった今も白髪染めを継続している理由は、「白髪が多くて恥ずかしいから、デイサービス休む」と言わないようにするためです。あとは鏡を見る習慣、化粧をする習慣を続けて欲しいので、美容室通いを続けています。止めた瞬間、認知症の進行がさらに加速する気がしてまして……。
拡大するデルタ株と美容室通い
岩手も感染者数がじわじわ増えていて、美容室側の感染対策の状況がイマイチよく分かりません。
自分が通っている都内の美容室は、髪の毛を切るときは耳に掛けたマスクのひもを、首に巻いたタオルにクリップで止めたりとか、髪の毛を洗うときもマスクを顔にのっけたままにしたりとか、工夫されています。ホームページで、クラスターが発生してないかもチェックもできます。
しかし母の通っている美容室は、そうした情報が得られません。母は2回ワクチン接種しておりますが、認知症なのでコロナを理解しておらず、すぐマスクを外す癖もあります。
いろいろ考えた結果、今回は美容室に連れて行くのを見送って、その代わりに訪問美容を使ってみようと考えたのです。
訪問美容を使いたい!
元々、足が不自由な母なので、いずれ訪問美容は使ってみようと思ってあたりはつけていました。訪問美容は、それこそ高齢者施設でカットした実績のある方も多いですし、ヘルパーさんの資格を持っている方もいます。
認知症の方も慣れていると思うので、お願いしようと思ったところに、今度はわたし自身の問題が振りかかってきました。
1年ちょっとコロナ禍でも遠距離介護を続けてきて、「東京から来た人」であっても「感染対策をかなりしっかりやっている人」という実績も積み上げてきました。介護職の中には多少不安に思っている方もいるかもしれませんが、ここまでやっている家族はあまりいないと言う人もいます。
しかし、新規で訪問美容をお願いすると、わたしの実績はゼロです。申込のときに「息子が東京から通いの介護で来ているけど、大丈夫か?」みたいなことを申込時に言っておかないと、そういう大切なことは先に言ってよ!ってなるかもしれません。
とりあえず、デルタ株が収束してから訪問美容は使うことにして、今回は見送りました。自宅でカットや白髪染め、絶対にラクです。そうすると、母の白髪染めをどうするかですが……。
息子による白髪染め
結局、ドラッグストアへ行って市販の白髪染めを購入してきました。
白髪染め選びのポイントは、遠距離介護の都合上時間が空いてしまうので、使い切りで、泡タイプの簡単なもの、そして染め時間が短いものです。
ドラッグストアで購入したのは、下記写真のもの。ネットで調べた候補の中から選んだのですが、20分はまあまあ長い待ち時間で、母がジッとしていられるか問題でした。
染料が服につかないよう、何かないか探したところ100均の雨がっぱがあったので、母に着てもらって、20分飽きないようにずっと話しかけて、なんとかクリアしました。
白髪は染まったものの、やはり染めムラがたくさん出て、素人がやるとこんなもんなのかなとも思いました。染め終わったあと、購入が止まらなかった白髪染めの在庫を見つけたので、コロナが落ち着くまでは、その在庫を消化していこうと思います。
そろそろ訪問美容を使う時期が近づいてきました。亡くなった祖母が病室でカットが終わったあと、笑顔になったあの瞬間が忘れられません。いくつになっても、認知症が進行しても、美の意識は大切ですね。
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今日もしれっと、しれっと。
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