エアコンがついていたのに、岩手の実家の室温が1℃だったワケ

認知症の母の見守りルーティーンとして、朝は見守りカメラで母の生存確認、そして居間と台所の室温をスマートリモコンを使って、スマホで毎日チェックしています。極寒の今冬は特に、室温チェックが欠かせません。

居間のエアコンは、朝4時に暖房30℃、風量3(MAX5)にスマートリモコンで予約設定してあります。最初はエアコンの普通のリモコンで、朝5時に暖房がつく設定にしていたのですが、母が間違って「冷房」のボタンを前日夜に押すことがありました。認知症で、リモコン操作が危ういのです。

そうすると、翌朝はエアコンの電源は入っているけど、冷房の設定のままになるので、暖房は動きません。冷房25℃で、室温は10℃以下なので、もう冷えてるとエアコンが判断し、作動しないのです。

そこでスマートリモコンを使って、毎朝「暖房」への切り替えと、上記の温度設定をすれば、母が誤操作しても問題ありません。いくらなんでも、朝4時で暖房30℃では、部屋が暑くなり過ぎると思われるかもしれませんが、築50年以上の木造建築をなめてもらっては困ります。

朝6時の室温で、7℃から10℃くらいにしかなりません。これは雪国あるあるですが、エアコンより灯油ファンヒーターのほうがすぐ温まるので重宝しますし、断熱材のない家ではこんなもんです。自分で天井だけ断熱材を敷きましたが、やはり家全体をやらないと意味がありません。

ある日、東京のスマホから岩手の実家の室温を確認したら、1℃と表示されました。え?認知症の母ひとり、凍死しちゃうかも?という不安に襲われたのです。

エアコンがついているのに、1℃?

スマートリモコンはきちんと動いています。ネット回線をつなぐコンセントを抜いたのかと思ったら、それもありません。

なんで、1℃になんだ? 温度が上がらない理由が分からない。母がリモコンで冷房に切り替えたのかもしれない、どうしよう、どうしよう……、離れているので、すぐに駆けつけられませんし、早朝なので誰の助けも借りられません。

理由を探ること、5分。原因をスマホアプリのYahoo!天気で見つけました。このアプリが便利なのは、東京に居ながら、盛岡のリアルタイムの気温、湿度、気圧が分かることです。

Yahoo!天気のアプリ画面

スクショを撮り忘れてしまったのですが、この日の盛岡の気温表示がなんと「-14℃」だったのです。ウソでしょ、と。外があまりに寒すぎたため、部屋が暖かくならなかったのです。だから、1℃でも健闘したほうで、エアコンはしっかり頑張ってくれてました。

今冬の盛岡は、-10℃以下を連発しています。8年の遠距離介護の中で、最も寒いと思います。最近は暖冬が多く、正月も雪がなく安心して遠距離介護していたのですが、今冬は緊張しっぱなしです。でも来週からは、寒い寒い実家にわたしが行き、1か月くらい過ごすことになります。

母の凍死の心配から、今度はわたし自身の体調問題へと変わります。風邪をひかないようにしないといけません。東京の住所が記載されている保険証を、岩手の病院では出しづらいので。(コロナ)

年末ジャンボで10億当てて、母の実家をリフォームして断熱材を入れる!といつも思っているのですが、今年も外れてしまいました。

音声配信Voicyの最新回は、認知症介護で本当に本当に大切な4ステップのお話です。必聴です↓

今日もしれっと、しれっと。


にほんブログ村 介護ブログへ


【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

4件のコメント

こんにちは。
毎日寒い日が続きますね。

4つのステップのお話は、ブログでも読みましたが、Voicyの方がわかりやすく感じました。
くどひろさんがとても大事にしているテーマだということ、3つ目に少しでも早く移行したほうが良いということなどです。
私はまだ2つ目のステップですが…

今後の目標にして、介護して行こうと思います。

sakoさま

寒いです!

voicyのほうが、熱量込められるので分かりやすいかもしれません。講演会の感じに近くて、講演会だと声にスライドが加わります。

もっと多くの方に聴いて頂けるよう、何かできるわけでもありませんが、とにかく継続して発信していこうと思ってます!

4つのステップの話、本当に大切ですね。
私は介護歴9ヶ月ですが、第二ステップと第三ステップを行き来しています。
自分自身に余裕がある時は第三ステップでいられるのですが、ちょっと疲れがたまっているとか、精神的に余裕がない時には第二ステップに戻ってしまう感じです。
そういう意味でも自分の健康管理は大切ですね。なるだけ第三ステップにいられるように心がけたいと思います。

まあさま

voicy聴いて頂き、ありがとうございます!
わたしも2と3を行き来していて、たまに4になったりします。介護歴9か月でステップを理解されているのは、大きなアドバンテージになると思います。
ずっと怒っている方いるんですよ。気持ちは分かるのですが、本当にもったいないなと思います。たくさんの人にvoicy聴いてもらえるよう、継続して発信続けます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか